古い歌ですが、「雪の降る街を、、雪の降る街を、足音だけが通り過ぎて行く…♪」
です。
雪の舞い落ちる道、雪の積もった道、掻き上げられた雪の山を縫うようにして登下校した中学校時代。
2キロ近い通学路でした。
日の短い冬場は下校時にもう星空です。雪が降っている時には冬空なのでしょうが、
暗い夜空、深淵の中から次々舞い降りて来る白い雪の塊を、夜空を見上げながら、
ふいに空中の途中から白さを現してくる雪に、一頻の寒さを感じながら帰宅したものです。
傘をさして、その傘を傾けて空を見上げる、ばらばらと斑の影が暗黒から降り注ぎ、
街燈の光を浴びる所から白く変わり、目の前に、傘に、手袋に、鞄に、道に、長靴に…
あっという間に白い平面が仕上がっていく、その速度で明日の朝の通学路の困難さを推量したり、
春までの待ち遠しさを思ったり、『雪の降る街…🎶、街、か、街路を歩いているんだ、私。』
そう思ったものです。
この暗い夜道、斑に降るな雪の影で一層暗さを感じながら、
それでもここは街の中、野中の道ではない。
街燈が点り、人の気配を感じる事が出来る安全な所だと、
街中に育ってよかったと。中学生の私は心丈夫に思って帰宅したものです。