著者は、米国のジャーナリストで、ベトナム特派員の経験を持ち、骨太な現代史をテーマとした著書を多数出筆しています。
本書は、10年越しの取材を基に、2007年4月に書き上げ、その翌週に交通事故で亡くなっています。
徹底したインタビューによる取材とエピソードを積み重ねて、現代の歴史を記述したものです。
朝鮮戦争は、始め北朝鮮が朝鮮半島をほぼ制圧するまで追い詰められたのが、米国を中心とする国連軍が、仁川逆上陸作戦により逆に中国国境まで迫った。しかしながら、中国軍の参戦により押し返され、最後は元々の国境である38度戦で休戦となったものです。
米国民には、3万を超える米国兵士が戦士し、何ら得る物がなかった触れたくない戦争と捉えられたようです。
本書では、マッカーサーとトルーマン大統領との確執(マッカーサーの総司令官たる大統領への不服従)から、関係し南北朝鮮、中国、ソ連の指導者の思惑と判断ミスを分析し、この戦争に参加した多くの米国兵から直接聞いた現地の状況を積み重ねて、朝鮮戦争の分析を行い、ここでの反省を忘れた米国政府が、ベトナムでの同じ轍を踏むこととなったと述べています。
当時の歴史、指導者達の姿等、興味の尽きない本でした。
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