一昨日のお昼前に、ガリさんから「和菓子があるんだけど」とうれしい電話がありました。
急だけど、集まれるお友だち4人で3時のお茶をすることにしました。
そのお菓子が京都菓匠清閑院の「椿」です。
包みをひらくのがためらわれますが、緑色のこよりをほどくと、
美しい5弁の花びらから花芯が現れ、花芯の包みをひらくと、
やさしい乙女椿のような和菓子が姿を現わしました。
柚子餡を包んだ淡い甘さが口に広がって、しあわせな時間を過ごすことができました。
いっしょにいただいた干支と季節のお干菓子、和の文化のよさを再認識です。
そこで、椿のお菓子にちなんで、ネットから選んだ数句を書きとめ、子規の俳句に話を咲かせました。
話題にした子規の俳句から4句
落したか 落ちたか 路の椿かな
両側の 竹藪長し 赤椿
うつぶせに 椿散るなり 庭の隅
文机に 白玉椿 こぼれけり
自分の感じたままを自由に話せるのって、友だちならではです。
昨日、子規の俳句をよみかえしていると、芭蕉のすてきな句にも出合いました。
葉にそむく 椿や花の よそ心
ご近所のお庭の椿、
何年か前に出かけた道後温泉「椿の湯」の前の椿です。
古事記にも登場する「椿」は、常緑照葉樹で「霊力があり神聖な樹木」として、神社や寺に植樹されています。
正月飾りに「松」以外に、椿・楢・朴・栗・柳・樒などを用いている地域もあり、神様が降臨する際の依り代(よりしろ)にもなっているそうです。
母が椿がすきで、生前、庭に何種類もの椿の花を植えていました。
これは母が娘時代に作った鎌倉彫の帯留めです、80年余りのときを経て、色に渋さが増してきました。
先ほど、この和菓子を見て、お友だちがFacebookに上の写真と次のコメントを寄せてくださいました。
奈良の白毫寺にある、天然記念物「五色椿」を思い出しました。
13:10追記