Teddy Bear’s Diary

自作のテディベアの写真で、絵本を読んでいくようなページをつくりたい

椿

2015-01-30 | テディベア

一昨日のお昼前に、ガリさんから「和菓子があるんだけど」とうれしい電話がありました。
急だけど、集まれるお友だち4人で3時のお茶をすることにしました。
そのお菓子が京都菓匠清閑院の「椿」です。

 

包みをひらくのがためらわれますが、緑色のこよりをほどくと、

 

美しい5弁の花びらから花芯が現れ、花芯の包みをひらくと、

 

やさしい乙女椿のような和菓子が姿を現わしました。
柚子餡を包んだ淡い甘さが口に広がって、しあわせな時間を過ごすことができました。

 

いっしょにいただいた干支と季節のお干菓子、和の文化のよさを再認識です。
そこで、椿のお菓子にちなんで、ネットから選んだ数句を書きとめ、子規の俳句に話を咲かせました。

話題にした子規の俳句から4句
落したか 落ちたか 路の椿かな
両側の 竹藪長し 赤椿
うつぶせに 椿散るなり 庭の隅
文机に 白玉椿 こぼれけり

自分の感じたままを自由に話せるのって、友だちならではです。
昨日、子規の俳句をよみかえしていると、芭蕉のすてきな句にも出合いました。
葉にそむく 椿や花の よそ心

 

ご近所のお庭の椿、

 

何年か前に出かけた道後温泉「椿の湯」の前の椿です。
古事記にも登場する「椿」は、常緑照葉樹で「霊力があり神聖な樹木」として、神社や寺に植樹されています。
正月飾りに「松」以外に、椿・楢・朴・栗・柳・樒などを用いている地域もあり、神様が降臨する際の依り代(よりしろ)にもなっているそうです。

 

母が椿がすきで、生前、庭に何種類もの椿の花を植えていました。
これは母が娘時代に作った鎌倉彫の帯留めです、80年余りのときを経て、色に渋さが増してきました。



 

先ほど、この和菓子を見て、お友だちがFacebookに上の写真と次のコメントを寄せてくださいました。
奈良の白毫寺にある、天然記念物「五色椿」を思い出しました。
13:10追記