1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職に法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 仕事に優劣などない。日本の企業の99、7%は、中小企業。有名大を出た人が、必ず大手に入社出来るではない。

2023-09-26 08:24:13 | 法話

 この法話は、臨時法話です。昨年の9月8日に投稿したものです。会社の講演では時折、新入社員さん達に「将棋は、玉将ばかりが駒じゃないですよ。飛車角、金銀、桂馬、香車に歩兵がなければ、将棋は打てません。自分は如何なる駒の役目をする人間かを見極め、文に応じた働きを」と 


映画『釣りバカ日誌』で「浜ちゃん(西田敏行さん)は、社員としてはどうなの。釣りばっかりして」と、今でも時折聞かれる。『釣りバカ』は、今でも人気なんですね。対し、拙僧「知人に社長が数人いますが、精神を擦り減らして、社員とその家族の生活を背負われてますよね。スーさん(釣りバカ社長、三國連太郎さん)にとって、浜ちゃんは緊張をほぐしてくれる癒しの存在。それだけでも、会社にいる価値あり、かな。


スーさんにとっては、総務部の中に『秘書課』に加えて、特別枠として『社長癒し課』を設けてもらいたいのでは。映画の中の話とはいえ、こんな社員がいたら、心が安まる社長さんは案外に多いかも。拙僧も仕事柄、相談事の大半は暗い話に、深刻な話。家庭に戻った時、どれ程に家内の癒しが有難い事か。今でも時折『俺が食わしてやってんだ』と、とぼけた事をぬかす旦那がいると聞くが、とんでもない話にて。会社でもそうだが、営業でお金を取ってくる社員、現場で汗を流す社員だけが、社員に非ず。事務も、人事も、総務も、所謂、デスクワークも大変大事な仕事。奥様は365日、毎日休みなく、家事に子育て。旦那は家に帰ればオフになるが、奥様はそこから旦那の世話の『残業』が始まる。感謝こそすれ、文句を言うなど、以ての外。勿論、例外の奥様もいるが、大半は縁の下の力持ちにて。


読者から時折「住職は法話の中で『お寺が栄えるか、栄えないかは、坊守(住職の奥さん)さん次第だよ』と。そんなに奥さんというは、お寺にとって大事なんですか」と。「大事だよ、非常に大事。わが寺の檀家さんは、拙僧よりも家内と話したくて、参拝してくる人が少なからず。結構長い時間、只々檀家さんの話を頷きながら聞いてあげています。恐らく皆、癒されるんでしょうね。お寺の奥さんの事を『寺庭(じてい)』さんと言いますが、お寺の庭は見ているだけで癒されるでしょ。その意味合いから、その様な呼称が。


余談ですが、拙僧知人で、外で大きな仕事(組織の要)をしている男性は皆、家の事を全く気にせず(お金の管理、子育てなど)、働く事が出来る伴侶が欲しいと。色んな意味で、なかなかに難しい希望ですが、拙僧が知る、大きな仕事をしている男性の約半数は、その様な奥様と結婚を。お互いの立場を理解されているから、お互いに助け合い、夫婦円満の家庭を構築。これは女性にも言える話。大きな仕事をしている女性を支える男性も。


因みに、こんな話が。専業主婦が交通事故で入院。加害者に申し渡された判決は、1日9800円×30日、約30万円の支払いを言い渡された。つまり、奥様の月給は30万円と、どこぞの地裁が言いおった。この事を以前法話で投稿すると、その判決に対し「家事をお金の額で決めるな」と数人の読者から文句が。その文句に「ならば、何で評価しろと言いたいのかな」と思ったが、黙示した。まあ、取り敢えず、『高い、安い』は兎に角、一応の基準(判例)は出た。「俺が働いて、飯を食わしてやっとる」どころか『旦那は大いに奥様の世話になっとる』を認める事になった判例に。


専業主婦を希望する割合は、時代の流れもあってか、年々減少してはおるようですが、拙僧の知る範疇(檀家、知人)においての話ですが、老若問わず、専業主婦の割合は、少なくはないかな。各々の立場(専業主婦、仕事持ち)の奥様達が「住職。人にはそれぞれ与えられた立場がある。外で働かなければならない女性もいれば、家(家庭)を守らなければならない女性もおります。男性と女性が反対の立場となる場合も。この世の中、これ正解、はないですもんね。自分と違う立場の人を、自分と考え方の違う立場の人を、批判している人達は、いったい、なんなんでしょうね。自分の立場(考え方)だけが、正解と思っているのかな」と。


次回の投稿法話は、9月30日になります。






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