神が宿るところ

古社寺、磐座、不思議・パワースポット、古代史など極私的な興味の対象を見に行く

豊由気神社(静岡市清水区庵原町)

2010-09-24 23:15:58 | 神社
豊由気神社(とよゆけじんじゃ)。祭神:豊受比売命。
場所:静岡市清水区庵原町2894。清水庵原球場の南側。国道1号線バイパスの「西久保」交差点(東名高速「清水」ICのすぐ東側)を北西に曲がり、約2km。突き当りを右(北東)に曲がって、小高い丘の南麓に回る。駐車場なし。
式内社「豊積神社」の論社。社伝によれば、日本武尊が東征の折、安倍郡「神部神社」に天照大神を祀り、廬原郡の現鎮座地に豊受大神を祀ったのが当神社であるとする。日本武尊の副将軍であった吉備武彦の子である意加部彦命が廬原国造として当神社の祭祀を司り、神職を世襲していたが、延暦17年(798年)に世襲を禁じられ、以後当神社も衰退していったという。
「惣国風土記」は、「豊積神社」の別名を「止由気神社」とし、駿河国二宮であるとする。このため、当神社が式内社「豊積神社」とする説が生じた。しかし、「惣国風土記」は後世の偽書であるとされている。また、「特選神名牒」では、「豊」の字から豊受大神に結びつけたもので、取るに足らない説である、という。
以上のようなことから、当神社が式内社「豊積神社」であるとするのは疑問に思うが、現鎮座地周辺には、三池平古墳(当神社の東、約900m)、式内社「久佐奈岐神社」(同:東、約1.4km)、尾羽廃寺(同:南東、約2km)など重要な史跡等があって、もともと祭祀的に重要な場所だったかもしれない。


玄松子さんのHPから(豊由気神社):http://www.genbu.net/data/suruga/toyuke_title.htm


写真1:「豊由気神社」鳥居。脇の社号標は「郷社 豊由氣神社」。


写真2:社殿。写真には見えていないが、拝殿と本殿の間に立派な門がある。


写真3:社殿に向かって左に石段があり、少し登ると(当神社社殿より高い位置にある。)、別の社がある。多分、天照大神を祀るものと思われる。
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