20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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怪我のトラウマ

2025年02月27日 | Weblog
            

バスや、地下鉄。
動くものに乗ると、大怪我のトラウマが出ます。

地下鉄も、直ぐにどこかに、つかまらないと不安。
バスも一緒。

先日、バスに乗って、空いてる座席がないかなと、目をキョロキョロさせていたら、若い男性が、
「ここが空いていますよ」
と、自分が座っていた席を。

「やっぱりおかしいですか?私の歩き方?」
「いえ、不安そうだったので、何かあったのかと思いまして」と。
「交通事故レベルと、言われた骨折を、腕と足にしたんです。もう随分前で、痛みも何もなく、運動もしているのですが、地下鉄やバスが、苦手で・・・」
「わかります。トラウマは、消えるものではありませんから。私は介護士をしています」
「ああ、それで、おかしな動きをしている私に気づいてくださったのですね。ありがとうございます」
「バスは、信じて大丈夫です。途中で、席を立ち上がらないでください。っていうでしょう。次、止まります。と言われて、後ろの方だったら、閉めそうになったら、おりますといえば、いいだけです。地下鉄は、そういうわけにはいきませんけどね」

いろいろ教えていただきました。
お礼を言いながら、バスを降り、こうして道を歩くのは、平気なのに、本当に動くものが、怖い、と思いながら。

先日もマンションの方に言われました。
「すごいお怪我をなさって、回復するの、時間がかかりそうって思っていたら、すぐにすたすたと歩いていらしたし。すごくお元気にカーブスなんか、行ってらっしゃるし。何か、治すコツでも、あるの?」と。

「コツなんてないけど、早くちゃんと元通りに歩くぞ。ちゃんと腕を上まで上げるぞ。そういう、固い意志だけ」
ゲラゲラ、彼女が笑い
「意志で治すって、一番、大切かもしれないわね」
「運動神経もないし、意志しか、ないもの」
私もゲラゲラ笑いました。

退院後、一番に地下鉄に乗ったのは、1月に3週間入院し、退院後の、3月の初め。
児文協の創作教室でした。当時、校長をしていらした、赤羽さんが、お気遣いくださって
「カトーさん、2月は雪とか降って、足が滑るといけないので、私がやります。3月の初めにお願いできますか?」
そのお心配りが、助かりました。

怪我をして、丸二ヶ月は、入院・リハビリ・トレーニング。
そして、三ヶ月目の初めには、地下鉄「神楽坂」駅の階段を、どんどん上れました。
(その後、エレベーターができて、今はもっぱらそれを利用しています)

創作教室が終わった後は、飲み会。皆さんが
「あのファミレスが常連なんです」と、手を引かれ・・・。
「あそこ、急階段を登らなくちゃでしょ?」
と、逡巡していると
「原稿の入ったバックを持ちます」と。
お言葉に甘えて、バックを男性の方に持っていただき、一人で急階段の、登り降りをしました。
でも、考えてみると、骨折から三ヶ月には、そうして急階段を登ったり、駅の階段を登ったりしていたのですから、やっぱり、意志かな?(笑)

後輩の作家の皆さんたちからは、
「ジュンコさんは、きっと、前より、パワーアップして帰ってくる」と、言われていたらしいです。
お恥ずかしいですが、お見通しです(笑)。

手は、どうしていたかしら?
腕は、三角巾で、まだ釣っていた?もう外れていた?自然治癒だったので、釣っていたかな?
2月には、整骨院で「まだ80%ですね。骨がついてるのは」と言われたのを覚えています。
「でも、動かさなくちゃダメ」と。拷問リハビリを。
それで、あの急階段の登り降りなんて、できるかな?

あのファミレス、コロナが終わった頃に、潰れてしまったようです。
残っている、昔からのお馴染みのお店は珈琲館だけ。あとは、赤城神社へ向かう途中のイタリアンのお店。

と、元気そうに言いますが、バスや地下鉄ではトラウマが出る・・・。
人間の心って、そんな簡単に全てが治るわけにはいかないものなんだと思いました。
コメント
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