著書「スマート詩吟は面白い=趣味の詩吟が脳内出血を癒してくれた=」の最初のサワリ5回連載の第2回目です。
上級管理職昇格試験が10月に終わり、結果発表は翌年初めと予定されていたが、その年末に会社の大先輩から、「今晩夕食でもどうか」と突然声がかかった。その先輩は、人事・総務部門の上席部長で、年齢は一回り上なので、面識がある程度で、業務を通じてご一緒したことはなかった。とっさに『昇格試験の論文にまずいことを書いてしまったかな』と頭を巡らしたことは、私が自分の考えを主張するあまり、精神面のことを書きすぎたことを反省していたからである。
大先輩との夕食は全くかしこまったところではなく、最初から居酒屋に連れて行かれた。「君の論文を読ませてもらったよ。非常にユニークで面白かった。」と、取っ掛かりの話があったので、昇格試験の結果は気になりつつも、お酒が入るたびに私は学生時代の学寮の話から入社した以降の仕事に取り組む姿勢、プライベート生活の話をしていた。お酒が好きだった私は、どうも居酒屋という雰囲気の中で、仕事以外にどんなことに興味を持っているかという話題に仕向けられた様だ。人事部関連の部長職は、私以上に私の人となりを事前に十分熟知していた。卒業した九州工業大学は旧制高校の名残があったので、学寮時代みんなで放歌朗吟を楽しんだことも話していた。
第3回目は来週に続きます。1週間お待ち下さい。
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