先週からの続きです。
(3) 吟道精神
先ず「吟道精神」全文を紹介する。
吟道精神
朗吟は邪穢を投擲し豊満を斟酌し
血脈を動盪して精神を流通し
其の中和の徳を養って
気質の偏を救うものなり
吟道は気を養うの道なり
人の生や気なり 気つくれば死す
気は以って養わざるべからず
正風六合に洽く一声士気高し
吟じ終りて清風起る 一吟天地の心
(その意味合い…)
朗吟は心のけがれをうち払い、われわれの怠慢や満ち飽きた心を追放し、
肉体的にも精神的にも、血流の流通を阻害するわだかまりを取り除いて、
『中和』の人徳を養って気質の偏る事を防ぐものである。
吟道は『気』を養うの道である。『気』は生命の言動力であり、
『気』が黄溢すれば人の活力は溢れ、
おとろえれば気抜けの状態となって遂には生命力をも失うに至る。
かくして吟道の栄えるところ、正しい道があまねくみなぎりわたり、
朗吟の声は士氣高く朗々と響きわたるであろう。
吟じ終わった時のすがすがしさ、思わず清風が吹き起ってくる気分
―これが吟道の神髄である。
明日に続きます。
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