じゅんなおひと

スポーツジャーナリストもどき

大阪桐蔭B

2018-02-04 08:52:10 | 高校サッカー

✳守備:どの選手も守備で目立てていたのが、攻め込まれながらも無失点で何とか切り抜けた要因かと思われます。課題が残ったのは前半の前線の守備とラストの相手CK。前半は皆が自分のところでボールを奪いにいこうとし過ぎて単発の守備になってしまっては、プレスをかいくぐられ切り裂かれるといった感じに見えました。敵陣になればなるほど相手からボールを奪いにくいものかと思われ、ましてやこの日のような一人一人が強くてうまい相手には、例えば前線の選手がコースを限定し2列目以降の選手がそれを活かして予測しボール奪取というような、チームとしての連動した守備が求められるかと思われます。後半はそうした守備が出来ていたように思います。最後の相手CKは全員がボールウォッチャーになってしまい背後を突かれてしまう。違うところを見れる選手もいないと、失点につながるリスクは増してしまうかと思われます。

✳攻撃:相手の最終ラインがしっかりしておりなかなか相手に怖さを与える攻撃が出来ず。敵陣に攻め込んだところでの球離れの悪さが目立つ。ボールを持つ選手の問題だけでなく、ボールを持ってない選手のサポートの遅さが球離れの遅さにつながったかと思われます。攻守にオフザボールの動きに課題が残り、それを克服しないと、なかなかAには上がれないかもですね。

 

✳個々

GK1(多分周参見選手?):精度の高いキック、抜き差し加減を瞬時に且つ的確に判断した上での飛び出しなど攻守に光る瞬時の判断力。セービング力そのものも高く世代屈指のGKになる可能性を秘めているかと思われます。ただ、気になったのがワンパターンな点と現在の立位置。前半のロングキックは全て右サイド、最終ラインからつなぎたいときは全て左SBから。これでは相手にしまいに狙われます。後半、明らかに相手に読まれて見えました。今季の正GKかと思われるもこうしてB戦で見かけたということがどういう事情なのかは何とも。

 

CB3,6:二人ともCBらしく勝負どころをしっかりとらえた上でボールを奪いにくいことができていたと思います。3は大柄で強く感じ、6は見る限り8月に見たボランチ13と同一人物に見えました。この内の一人が、赤澤選手と今季のCBを組むのかな?と思いながら見てました。

右SB4:これまた大柄で強さを感じました。一年からの主力のSB深澤選手を一列上げる選択肢もできたかも知れません。

左SB2:この選手も8月に見た選手で同じく左SBやってましたがこの日は後半に見せた逆サイドへのクロスの精度の高さが光りました。一方で球もちが長すぎる場面も多く、課題も残ったかと思われます。サイドの選手の役目のひとつとしてドリブルでのサイドアタックがあるかと思われ、ボールを長く持って活躍することが求められる一方で球離れの速さも意識しなければならず、サイドの選手ならではの難しさもあるかと思いますが、取り組めば相手にとって嫌なサイドバックになれるかと思われます。現状、Aでは一点を守らなければいけない終盤に敢えて攻撃のカードとして投入し、カウンターから相手を一人でも多く下げさせて守備に追われるチームメイトを休ませる。そうした事が求められる場面で力を発揮できる選手かと思われます。

 

ボランチ10,5:10は昨年からプリンスで見かける小柄な選手。白井選手だったと思うのですが忘れました。後半は秀でたものを見せるもこの日は前半は目立たず。フルタイムでコンスタントに働くという点では課題が残ったかと思われます。この日トータルで光ったのはむしろ5の方。球離れの悪い選手が目立つなか、素早く精度の高いクロスを上げる事が終始できてました。素早くやらないと相手に詰められ精度の高いキックはできづらくなりますし、瞬時の判断ができないと素早くはできませんから、それが終始できていたことは高い評価に値するかと思われます。Aでもこの二人がボランチやるのかもと思いながら見てました。

 

左MF7:Bのキャプテンを務める。この選手も球離れの速さが光り、瞬時の判断でミドルシュートをどんどん放っていたゴールへの意識の高さが光り、首脳陣に上で使いたいと思わせるプレーが出来ていたと思います。FWに向いてるかもですね。

 

FW11(多分今井選手?):旧チームからAでの試合でも見かける選手。大柄で強さがとにかく目立つ選手ですが、Aではボールさばきに大きな課題を感じるもBではそうしたものも強さを失わず披露。Aでもそういうプレーができるかどうかが、今後の鍵かと思われます。同じく強さ溢れる木村選手とのツートップが組めれば、大阪桐蔭には珍しい、強さを前面に押し出した大型ボンバー系ツートップとして、相手に驚異を与えることが出来るかと思われます。

 

以上です。今日見た中からどれだけの選手が今季の主力になるのかわかりませんが、今年の大阪桐蔭は強さを前面に押し出した、大阪桐蔭としては珍しいタイプのチームになるかもと思いながら見てました。この日のように、まず守備で目立てるような、昨年のチームのようなことができてれば、きっと結果もついてくるかと思われます。


東海大仰星 大阪桐蔭

2018-02-04 08:47:37 | 高校ラグビー

✳FW

体格

東海大仰星:あんこ型揃いの一列目など皆分厚さ満載で体格に穴なし。

大阪桐蔭:先週からプロップが一人スタメン変わってみえるも、一列目はあんこ型揃い。2列目以降は遠目で見れば、全国レベルで見ればまだまだ線の細さを感じる選手が多いという印象は先週から変わりません。

 

スクラム

東海大仰星:相手ボールはもちろん、マイボールでも相手を圧倒。

大阪桐蔭:体格差を考えると例年ならマイボールでも押し込むところ、今季はそれがないのが少し気になるという先週からの印象は変わりません。

 

モ━ル

東海大仰星:相手に低くしっかり組まれても巧く鋭くドライブ。自陣で踏ん張るモールも見たかったのですが、相手にそうした攻撃が選択できなくなるくらい、攻撃面で圧倒できてました。

大阪桐蔭:体格で明らかに劣る相手にあわやトライ奪われるところまで押し込まれていたのが先週は気になりましが、今週はそうした場面が訪れず。攻めこむ場面ではロックの選手かと思いますがしっかり柱になって安定したモールを形成し着実に押し込む。ただ、押しそのものが全国レベルで見ればやや弱く映ったのは気になりました。

 

ラインアウト

東海大仰星:相手ボールによく絡むことができてましたが、高さには課題が残るかも知れません。巧みなサインプレーで相手に的を絞らせてませんでしたがスローワーとの呼吸にも、まだ課題が残るかも知れません。

大阪桐蔭:まずまず安定してましたが、高いレベルで見ると、リフトをもう少し高く上げられるかもなと思いながら先週は観てましたがこの日は高く安定したリフトを形成することができてました。スローワーと他の選手の呼吸が今以上に合ってくれば、ラインアウトからの攻撃がこのチームの大きな武器になる可能性は秘めているかと思われます。

 

集散の速さ

東海大仰星:例年と比べると現状やや物足りないように見えました。

大阪桐蔭:歴代最速かもしれません。全国レベルの速さに感じたというのが先週の印象ですがやや下方修正が必要かも。速いですがこの日は先週ほどは動けていなく見えました。

 

✳BK

体格

東海大仰星:全体的に線の細い選手が多かったです

大阪桐蔭:CTBにWTBはしっかりした体格してましたが一方で線の細く見える選手も多かったという先週の印象から変わりません。

 

展開力

東海大仰星:例年と比べると現状スピード感という点で物足りないかもしれません。後半はギアを上げにかかるもノックオン多発でした。

大阪桐蔭:歴代でも屈指の迫力ある高速展開ラグビーを見せてくれました。十分全国レベルかと感じた先週の印象からこちらもやや下方修正しないといけないかもです。この日は無理なパスが目立ち、終盤パスミスから一気にもっていかれる場面もありました。

 

タックル

東海大仰星:低く鋭く刺さっていたと思います。

大阪桐蔭:試合のなかではこれといった印象はありませんが、試合前の練習見る限りでは、旧チ━ムよりも鋭く刺さってみえたというのが先週の印象でしたがこの日は鋭く突っ込んでくる相手をなかなか止めることができておらず、これまたやや下方修正しないといけないかもです。

 

キック

東海大仰星:SOのホリタ君が最初の真正面のだけ蹴る。丁寧に蹴っており、チョンボで流れを悪くするようなことは無さそうでした。以降はCTB13の選手が蹴っていましたが、基本的にはホリタ君がキッカーなのだと思います。彼に何かあったときなどのことを考え、複数のキッカーが必要だと思われますので、そのために13にこの日は場数を踏ませたのかもと推察しながら見てました。精度はまずまずでしたがホリタ君に何かあっても心配ないと言えるほどのキックの域には達していないように見えました。

大阪桐蔭:この日はスタメンのSO高本選手が蹴るも早々に負傷退場。真正面のを一本蹴ったのみですが、先週のちょっとしたキックの精度の高さからしても自身のキックに自信があるのか、ホリタ選手のそれと比べるとやや軽さを感じました。察せられる自信に慎重さも加われば、屈指のプレースキッカーになれると思います。以降は先週同様、嘉納選手が蹴る。先週同様まずまずでした。

 

東海大仰星

一人一人の速さ鋭さは感じますが、それがチームとしての速さにまだつながっていなく見えました。現状でも1月3日まで、5日までこれる力も十分ある。昨年度のように混戦なら準優勝もありそうですが、優勝するかどうかは、BK陣に歴代のチームのような高速な鋭さが出てくるかどうかかと感じました。

 

大阪桐蔭

例年より押し込む強さや踏ん張る強さでは見劣り、線の細い選手が目立つという印象は変わらず。BKを中心とした速さ鋭さは例年より上回り、そこに関しては屈指の全国レベルに見えましたというのはやや下方修正。全国レベルの相手に、特にFWが踏ん張ることができるかどうかが鍵かという先週の印象については不安感が増す。この日は主力とおもわれる選手が何人か出ておらず、彼らが加われば、また印象も変わってくるかという印象も先週と変わらず。この日見る限りでは、こないだの全国大会決勝で敗れ、優勝するに必要で且つ同校に毎年足りない部分の強化に重点をおいたメンバー構成にみえ、それが例年とは違ったメンバー構成、違ったチ━ムカラーに見えた要因との印象も先週と変わらず。この日の感じでは元旦まで。下手すればノーシードで年を越せずに終わる危険性もありますが、CTB松山やSO高本が負傷、さらには一年生FL奥井も何らかの事情で今大会出番なしと、FW,BKの核になる選手が多く試合に出ていない状況ですのでこれが現状のMAXの力とは思えず、現時点での力がどのくらいかは、近畿大会まで待たないと分からないかと思われます。