じゅんなおひと

スポーツジャーナリストもどき

大阪桐蔭 近大泉州

2019-04-20 18:14:28 | 高校野球

✳投手

大阪桐蔭:7回からリリーフした本格派右腕中田選手のピッチングが光り、安定感を感じました。秋から進化した。というよりは、ようやく本来の力を出しつつある。といったとこかと思われます。本来もってるポテンシャルは日本ハムの柿木投手に勝るとも劣らないものがあると私は思っています。同点の終盤、一塁ランナーコーチがベンチに戻るよう指示され、出番を待っていたにも関わらず、そのまま打席に立って試合終了まで投げきった事からも、この日の安定感に対する監督の信頼が厚かった証拠かと思われます。投げ終えた後、体をホーム方向に向けることが出来ていたケースが大半で、それが安定して力のあるストレートに出し入れも良くできていたスライダーの切れにもつながっていたように思います。決めにいったときは、それが力みにつながったのか体が一塁側に流れ、力入れて投げているにも関わらず棒球になってしまい、捕らえられる場面もありました。体が一塁側に流れたときは当然フィールディングの悪さにもつながってしまってました。高い安定感を感じさせたと言っても3イニングでの話しであり、その中でも課題も感じさせた側面もあり、まだまだではありますが、低調な試合での一筋の光となったこの日の投球であったと思います。

近大泉州:下級生かと思われるエースのスリークォーター左腕中尾選手の切れのあるストレートとブレーキの効いた変化球との緩急が有効でした。試合には負けましたが9回3失点ですから大阪桐蔭打線を封じたと見るべきと思います。5回くらいからストレートが棒球になりつつ見えましたが、すかさず捕手のリードが変化球主体になり相手の目先を変えたことも光って見え、そうしているうちに終盤はまた、切れが戻っていたように思います。割りと簡単にストライクを捕りにいって見えましたので、カウントを稼ぎたい場面でも厳しくコースを突くことが出来るようになれば、塁上を賑わす割合も減ってくるかと思われます。

 

✳打力

大阪桐蔭:相手はいい球投げてましたが超高校級というわけではない、バックの守備が特別なわけでもない。そうした相手に3点しか奪えないようでは夏はキツいです。とにかくここぞの場面で打てる選手がいなかったです。力んだり打ち気にはやってバットの始動が早くなってしまい体の開きにつながってしまうなどでそうなって見えました。3点目の西野選手のタイムリー以外は併殺崩れに相手エラーての得点だったことからも、その事がうかがえて見えました。これでは打線は秋より悪くなってるとも見えますが、実際にはそういうことはないかと思われ、この日のことで言えば、メンタル的な要因が大きいように見えました。全体的に気持ちが先走り過ぎて見えました。秋よりボール球に手を出す場面が目立って見えたのも、その表れかと思われます。

近大泉州:全体的には非力な印象が拭えませんでした。夏に向け、ひとまわりもふたまわりもパワーアップが必要かと思われます。上位はまずまずでした。

 

✳大阪桐蔭:守備は牽制悪送球などイレギュラーな事態が起こった時の反応が全体的に鈍く見えたのが気になりました。コンバートされた選手が多いことが要因のように感じました。走塁はチームとして特に意識してるだけあって秋より良くなってると思います。現状では夏もチームみんなで優勝旗を返還しにいくのは難しそう。夏2連覇までは、現時点では考えられません。中田選手が安定のエースになって肝心要の試合で長いイニング任せてもらえるようになれるか、この日のような展開になれば夏はもっと若いイニングから仕掛けてくるかと思われますがやはり打撃そのもので点を捕る力ももっとつけたいところ。そのためにはここぞの場面でいかに冷静になれるか。この日のように気を先走ったようなバッティングにならなければ、本来もう少しは点を捕る力がチームとしてあるかとも思われます。それらがなされて初めて、履正社と五分かと思われます。今期は投手1名、内野手1名が1年夏からメンバーに入ってくるかと、今のところは推察しています。

 

✳近大泉州:仮に投手がこの日のエース以外に良い投手がいたとしても打線が現状のレベルでは甲子園までは難しいかと思われます。ただ、中尾投手の存在で大会の引っ掻き回し役になれるだけの力はあるかと思われます。南大阪の学校は、ここと序盤で当たるのは嫌かもしれませんね🎵