じゅんなおひと

スポーツジャーナリストもどき

大阪桐蔭 東海大仰星 常翔学園

2019-12-07 21:29:44 | 高校ラグビー
✳FW

体格

大阪桐蔭:一列目はあんこ型揃い。ロックもFLも分厚い。奥井選手は言うまでもなし。サイズに穴なし

東海大仰星:皆体の分厚さを感じ体格に穴なしという春からの印象変わらず。

常翔学園:一列目はあんこ型揃い。ロックの二人はごついのとシャープでラインアウトのジャンパーに適した感じのが。FLは二人ともシャープな感じ。エイトは分厚い。





スクラム

大阪桐蔭:相手ボールでしっかりプレッシャーをかけ、マイボールでは無難に踏ん張り確実に活きた球をBKに供給。時にワンプッシュも。

東海大仰星:余力もって五分をキープ。1.5メートル以上押せないルールだからか今年もむやみに押さずに活きた球をバックスに供給できればといった感じ。時にマイボールでもワンプッシュ。

常翔学園:前半これで5分の戦いを強いられたことが手こずった要因のひとつかと思われます。後半メンバー変えてからはマイボールで踏ん張り相手ボールでしっかり押し込むことが出来るようになってからは試合の主導権も握るように。





モール、ラック

大阪桐蔭:敵陣ではしっかり押し込む。トライまでもっていく場面はなかったが、むしろ無理にいききろうとしなかったゲームメイクが光った。自陣で踏ん張るモールについては、その場面自体がなかったように思います。

東海大仰星:5月同様、特にこれといった印象は残らず

常翔学園:5月同様、特にこれといった印象は残らず



集散 球だしの速さ

大阪桐蔭:5月までと違い終始出色のそれを披露。昨年のレベルになりつつある

東海大仰星:5月までと同様本日も出色。球だしも終始速かった。

常翔学園:こちらも5月までと同様これまで同様速さ鋭さが目立つ。





✳BK

体格

大阪桐蔭:5月までと一部メンバーが変わってたせいもあるのか、それまでよりシャープに見える選手が多く感じた。
東海大仰星:BKも分厚さを感じ、まるでFWのような体格をした選手が多いという5月までの印象に変わりなし

常翔学園:全体的に線の細い選手が多いように感じた5月までより、分厚さを感じる選手が増えて見えた。





展開力

大阪桐蔭:昨年のそれを彷彿とさせるような速さ鋭さを終始披露し、5月までより精度が増して見える。

東海大仰星:5月までと違って相手のレベルが上がっても出色の速さ精度も高さは落ちず。

常翔学園:今期も速さ鋭さ屈指という5月までの印象と変わらず。



タックル

大阪桐蔭:ガツンと一発で止める場面も、特に前半は目立ったが、特に後半は足首を狙いにいくタックルが多かった事が、止めることは出来ても攻撃の継続は許すことになってしまい、受けにまわってついにはワントライ返された要因かと思われます。足首を狙いにいくタックルは、相手を止めれる確率は高くなる代わりに、相手に体を前に出されてしまうので、攻撃の継続は許す確率も高まるかと思います。今後は相手を一発で止めにいくタックルの数を増やす必要もあるように見えました。

東海大仰星:5月まで同様特別な印象はありませんが、基本的には前でしっかり止めることが出来ていたと思います。

常翔学園:鋭く刺さる場面もありましたが、やや前がかり過ぎて見えたことが、相手に個人技でスコンと抜かれる場面も多くなってしまった要因かと思われます。





大阪桐蔭:旧チームからのメンバーで主力であってほしい選手が5月までと違い大半戻ってきて見えただけでなく、スーパーサブになれそうな選手も出てきたことにより、より強さに厚みが増して見えました。5月までよりさらに、2連覇の匂いが増して見える。本当にそうなるかの鍵は、先に挙げたタックルだけでなくラインアウト、キックによる陣取り合戦の精度も上げていく必要があるように見えました。この日後半手こずった要因はハーフタイムでの選手交代の首脳陣の意図を選手が感じとり過ぎてしまって見えたことかと思われます。そうしたときに意図は感じつつもいかに手綱は締めるか、その抜差し加減がしっかりしてくれば、2連覇の確率も、さらに上がってくるように感じました。力はAシードクラスかと思われます。



東海大仰星:5月よりも完成度が格段に増して見え、3年ぶりに全国制覇レベルにあるように感じたという5月までの印象がさらに強まる。SOとWTBが状況によって頻繁に入れ替わる。CTBが瞬時にSHの役割を果たす。蹴った選手がすかさず相手にプレッシャーをかけ相手に蹴り返されれば別の選手がさらに敵陣に蹴り飛ばす。飛距離、精度とも高いキッカーを複数擁してキックによる陣取り合戦を強かに制し続ける手堅い試合運び。5月から選手が約3割、ポジションも含めると半分入れ代わって見えたなかでの成熟した試合運びには目を見張るものがありました。ただ、ターンオーバーされる場面が目立った事とこうしたゲーム運びから、ややラグビーが綺麗すぎて見えたことが、今後の課題として残ったかもしれません。もっと強い相手との肝心要の場面以外では、こうしたゲーム運びをせずとも危なげなく勝ち上がる良い意味での荒々しさ、泥臭さが出てくれば、3年ぶりの全国制覇も、より現実味を帯びてくるようになるかと思われます。

常翔学園:今期もBシードクラスの力はあるかと思われ、5月までに感じられた体格面の課題は改善されつつあるも、Bシードクラスが現状という印象は変わらず。そのためかは?ですが冊子の登録背番号と実際の背番号が違う選手が半数以上。それはゲームのなかでも表れるが仰星のそれとは違い選手層が分厚いというよりはチームそのものがまだまだ定まっていない感の方が強く、5月までと比べてもスタメンが約半数、ポジションも含めると7割は変わって見える。そのせいか基礎的なミスにしか見えなかったダイレクトタッチ、ペナルティ後のタッチキックがライン割らないどころか際どいところにさえいかないなど大雑把なプレーが目立ったことが手こずった要因に見える。全国制覇を狙う事が求められる学校だからこその、思いきったテコ入れに見え、まだ全国大会まで約一月半あることから、その頃には大きく覚醒し、全国制覇を狙えるチームに変貌を遂げている可能性は、5月までより感じられたかと思われます。

第99回全国高校ラグビー展望

2019-12-07 21:24:44 | 高校ラグビー
✳Aシード桐蔭学園(神奈川)が入ったゾーン
同校の優位は揺るぎない。食い下がるとすれば長崎北陽台あたりか

✳Bシード東海大仰星(大阪第3)、東京(東京第1)が入ったゾーン
東海大仰星が本命。力はAシードかと思われる。洗練されたゲーム運びに荒々しさ、泥臭さも出てくるかが、2年ぶりの優勝への鍵かと思われます。

✳Bシード常翔学園(大阪第2)、中部大春日丘(愛知)が入ったゾーン
シード2校の実力は五分と見る。ただ、常翔は予選決勝ではチームが固まってなく見えたため、大会が始まる頃にはAシードクラスの本命へと変貌を遂げている可能性を秘める。名門大分舞鶴を倒して初出場を果たした大分東明(大分)の戦いにも注目。初戦勝てば常翔学園と対戦。手こずらせるくらいの力はあると見る

✳Bシード東福岡(福岡)、國學院栃木(栃木)が入ったゾーン
選抜では桐蔭学園に大敗喫したものの力はAシードと思われる東福岡が本命と思われる。國學院栃木も東のBシードの中では上位に位置付けされる学校と思われるが報徳学園(兵庫)も同等の力はあるかと思われ、シードダウンの予感を最も感じさせるゾーンかと思われる。

✳Aシード京都成章(京都)が入ったゾーン
同校が優位。FWの強さ重たさは今大会屈指。BKに鋭さがついていれば、悲願の初優勝も現実味を帯びてくる。国体で好成績を収めた石見智翠館(島根)、尾道(広島)の中国勢がどこまで食い下がれるか

✳Bシード佐賀工(佐賀)、流経大柏(千葉)が入ったゾーン
今期安定してBシードクラスの戦績を収めている佐賀工が本命。ただ昨年ベスト4の流経大柏は昨年も全国大会に向けてチーム力を上げてきており、予断を許さない

✳Bシード大阪桐蔭(大阪第1)、日本航空石川(石川)が入ったゾーン
2連覇を狙う大阪桐蔭が本命。力はAシードクラス。選手層の分厚さが売り。ゲームメイクが成熟してくれば、2連覇も現実味を帯びてくる

✳Aシード御所実(奈良)が入ったゾーン
同校が本命。体格のしっかりした選手が15人ずらりと揃う。全体的にスピード感が増してくれば、悲願の初優勝も現実味を帯びてくる。本郷(東京第2)あたりがどこまで食い下がれるか。高知中央(高知)ー秋田中央(秋田)は1回戦屈指の好カードかと思われる

優勝争いはAシード3校にBシードの大阪桐蔭、東海大仰星、東福岡を含めた6校で争われるものと思われ、そこに常翔学園が絡めるかどうかといったとこかと思われ、僅差ながら大阪桐蔭が抜け出てた昨年と比べると激戦模様かと思われます。準々決勝以降の展望は、気が向けばやりたいと思います。