芸能ネタについては2の次、3の次と思っていますので、あまり触れていませんが、今回思うところがあり、松本人志氏について少しだけ。
上記記事にもありますように、24日に吉本興業が発表した声明について。
当初の先月12月27日に公表された声明にあった「当該事実は一切なく」やそれこそ吉本興業が松本氏と一緒に提訴するものと受け取れる文章から僕としては結構な方針転換と受け取れる内容で少しはびっくりしたのですが、実は僕も「当該事実は一切なく」の文言には断言をしているし、場合によっては被害を訴えている女性に対しては2次被害を個人的には感じましたし、かなりの違和感を持ちました。
というのは、吉本興業が所属事務所とはいえ、一(いち)企業として「当該事実は一切なく」と断言してしまって良いのか?おそらくそれは松本氏の主張だけを信頼しきっているようにしか思えないし、企業のリスク管理としてそれで良いのか?と思ったのです。
そしてそれは、松本氏のX(旧Twitter)での「とうとう出たね」の一言で確実にそうではないか?と確信に近い違和感になりました。
吉本興業は松本氏ともしかすると心中するのか?ぐらいに思ってしまったのですが、やっぱり冷静になったようです。
その後、松本氏が単独で提訴、争点も「性加害に該当する事実はない」旨のものに変わりました。
そういう意味では、吉本興業には少し安心したというか一企業として正しい選択をしたと思います。ガバナンス委員会が仕事をしたと言えるでしょう。
しかしながら、それは吉本興業と松本氏が距離を置いたということとともに、例えば、松本氏が裁判で負けたり、それ相応の事実が判明した場合に吉本興業が松本氏を契約解除できる可能性が出てきたとも言えるわけで、そういう意味では松本氏は今後ある意味で孤独な戦いになるでしょうし、到底、笑えない話でしょう。
この状況を打開するのもやはり先日も書きましたが記者会見することではないかな?と思います。ちゃんと説明することによって、裁判で結果に関係なく最悪の結果を回避できると思うのです。
今回のこの吉本興業の姿勢の変化にガバナンス委員会が果たした役割以外に何か影響を及ぼすものがあったのかどうかも個人的に気になります。
田村淳さんが仰っていますが、単に初動を間違えたのか?それとも個人的に思うのは何か核心的な情報をこの間に入手したのか?
それは今知る由もありませんが、当初の断言できるほどの根拠はやはり知りたいし、違和感も残ります。
またガバナンス委員会が機能した吉本興業を、企業として正しい選択をしたことを「つまんない」と言う人もいるかもしれませんが、人間は真面目に真剣にする時があるからこそ、笑ったりふざけたりする時があるのです。またその逆もしかりです。
吉本興業にはほかにも優秀な芸能人、芸人がいてます。それらの育成やマネジメントもやっていかなければなりません。まさに企業として全体を見て維持していかなければならないのです。
そういう意味においてはこの選択は企業としてしなければならない選択でしょう。
極個人的な意見ですが、今回の件はひとつの時代の変化を感じています。
このまま松本人志氏は終わってしまうのか?ダウンタウンは終わってしまうのか?もちろんこんな形で終わってほしくはありません。このまま終わってしまうと「やすきよの漫才」が聞けなくなってしまった時と同じような喪失感を今感じます。「『あ』の研究」のようなバカ面白いダウンタウンをまた見たい聞きたい気持ちがあります。
しかしながら、先日もこちらで書いたことで言えば、これで「お嗤い」は「お終い」になってほしいとも思うのです。
実は、元旦の年頭の更新で能登半島地震がなければ、このあたりの時代の変化の思うところを書く予定でした。
この件もそうですが、世の中の人々は追い詰められ疲弊しています。
ある意味この失われた30年間で鬱蒼になっている世の中の空気=ガスはかなり溜め込まれています。振り子が揺り戻されるように、このガスをどこかに逃すために放出しなければなりません。でなければ、大きな爆発になるかもしれません。それを避けるためにも、私たちが当然下される正しい判断を当然のように下さなければならないのです。
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