図鑑やサッカーの選手名鑑など、データ的な本しか興味がなかった息子が、最近、子供向けのサッカー小説を読んでいます。
「フットボール・アカデミー」トム パーマー (著) 岡本 正樹 (絵) 石崎 洋司 (翻訳)
イギリス、プレミアリーグの名門クラブ、マンチェスター・ユナイテッドのユース(12歳以下)チームを舞台に、サッカーを通して成長する少年達が描かれた全6巻のシリーズものです。
現在、息子は5巻まで読破。
6巻は図書館の予約待ちで、待ちきれなくて本屋さんにいったのですが、残念ながら在庫がありませんでした。
1巻ごとに主役になる子どもが変わり、サッカーの試合や練習の描写は割と控えめで、それよりもむしろ、子ども達が友達や親との関係など色んな悩みを抱え、悩んで成長する様子が描かれていて、私も息子と一緒になってぐいぐい引き込まれながら読んでいました。
それは、クラブと勉強の両立や、スポーツよりも勉強が大事だという親との対立だったり、才能ゆえにサッカーで成功してほしいと思う親や周囲の願いと自分の夢が違っていたり、文字の読み書きが出来ない子どもの悩みや、差別やいじめ問題まで扱われています。
ヨーロッパではサッカーが生活に密着していて、社会の問題がそのまま持ち込まれることがあります。
クラブの中にポーランドから移民してきた少年がいて、人種差別からいじめを受けたり、試合会場では、肌が黒いというだけで、全く知らない人間から暴力を受ける選手もいました。
どの巻でも、最後に悩みを克服していきます。
大切なのは、自分の思いを言葉にして伝えること、それによって、解決策が見えてくること。
そして、監督を代表する大人の、本気で子ども達の力になりたいという思いだと思いました。
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