意識レベルの確認もできると良し

「もしも」が起きたときでも冷静に対処するために

もしも介護の現場で転倒事故が起きてしまったら

2024-05-10 10:05:58 | 日記
介護の現場で起きる転倒事故は、予期しないものです。しかし、事故が起きた際に迅速かつ適切な対応をすることは、被介護者の安全を守る上で非常に重要です。

日頃から利用者の安全に配慮していても万が一転倒事故が起きたら、慌てず騒がず冷静に状況を把握することが大切です。動揺する気持ちを抑え、利用者に意識があるか、話ができる状態かを確認してください。この時、無理に動かしたり立たせたりするのは絶対に避けるべきです。無理な動作で、外から見えない怪我などを悪化させる可能性があるからです。

次に、怪我の有無をできるだけ詳しく観察します。特に、転倒によって骨折の疑いがある場合、動かさずその場で安定した状態を保つようにします。身体に異常が見られる場合や意識がはっきりしない場合は、直ちに救急車を呼ぶことが重要です。その際、事故の状況や利用者の状態を正確に伝えることが求められます。

そして、事故の詳細を記録することを忘れてはいけません。転倒した場所、時間、事故が起きた状況、転倒後の利用者の反応や怪我の有無などをできるだけ詳細に記録することで、今後の事故防止策の検討や対応の改善に役立てることができます。また、事故の記録は、関係者への報告や、必要に応じた対応のための重要な資料となります。

事故後は利用者だけでなく、家族への説明とフォローアップも必要です。家族に対しては、事故の状況と利用者の現在の状態について正確かつ丁寧に伝えることが大切です。また、事故によって利用者が不安を感じている場合は、精神的なサポートも求められます。もしも事故が起きた際には、上記の対応を心がけてください。

緊急時に対応すべきこと

2021-09-22 09:53:37 | 日記
体調不良を起こしても意識がハッキリしている場合は、ケアする側は対処しやすく、バイタルチェックによって緊急性がの有無を確認することができます。しかし、意識がなかったり、混濁していたりする場合は、そうはいきません。そのため、ためらわずに救急車を呼びましょう。

また、胸や腹部を締め付けないように着衣のボタンやベルトを緩め、気道の確保を迅速に行うのもポイントです。さらに、脈や顔色などを観察し、できるだけ状況の整理を行うようにしましょう。介護職が行える医療行為は限られていますが、できる処置をやって、救急搬送がスムーズに行えるようにベストを尽くすことを忘れてはいけません。

介護職として知っておきたいバイタルサイン

2020-11-12 13:28:13 | 日記
一般的なバイタルサインの測定は体温や血圧、脈拍などの測定になりますが、意識レベルなどの確認もバイタルサインとして介護職ができるようになっておくことが大事です。

意識レベルは、緊急性があるかないかの判断に役立ちます。まず意識の有無は、声が聞こえているか、眼球や指を動かせるかなどを確認することで判断可能です。また、それを段階的にあらわすのが、意識レベルです。意識レベルは、意識清明、傾眠、半昏睡と昏睡の4つに区分されています。しかし、体温や血圧などのバイタルサインのように、測定器などを使用して数値化することは困難です。

そのため、統一の評価方法を用いることににより、共通の認識を持つことが可能になっています。医師や看護師、救急隊などの連絡につかわれる方式は、3つのレベルがあり、それぞれのレベルをさらに3段階にわけていて、よく利用される方式です。

たとえば、名前を呼んで、通常の反応が返ってくる場合は意識清明となりレベル1になります。しかし、返事はするもののはっきりしない場合は、レベル1-1という区分になります。この場合、何度か繰り返し声掛けをおこない、名前や生年月日を答えられるかどうかを確認することが必要です。
声をかけても反応がない場合は、今度は肩を揺するなどの刺激を与えて反応を確認します。それで覚醒する場合は、レベル2です。
刺激を与えても一瞬しか意識が戻らなかったり、払いのける仕草があるだけで覚醒しなかったり、一切反応がなかったりする場合はレベル3になります。急を要するため速やかに救急車を呼びましょう。

このようにして意識レベルの確認ができますが、結局のところ介護職は一部の医療行為しか行えません。そのため異変を察知したらすぐに看護師などに知らせることが大切です。介護職が行ってはいけない医療行為の線引きなど、介護現場での留意点はこちらのリンク先<http://whatisvitalsign.com>をご参考ください。