金時二郎が閉鎖病棟の隔離室の鍵のかかった個室にほうり込まれ、かれ、これ、3ケ月になる。
早く面会のできる総室に出してやりたい。
それで気ちがい河馬は決意した。
金時二郎が、やった事を反省し、医者にも認められて、面会のできる総室に移れますように、苦しい時の神頼みだ。
ただ聖地、天理市まで行っても値うちがない。
ここは苦労して天理教の聖地オジバへ行く必要があると考えた。
そこで自転車(電動自転車)で大阪から天理まで約40Kmの道のりを走破することに決めた。
往復90Kmである。
河馬の周辺は皆、反対した。曰く、きっと熱中症になる。他所の土地で救急車で運ばれるようになったら、どうするの。
梅雨明けの暑い時に、自転車で行くのは無謀。あほや。と言う声があちこちから上がった。
しかし、河馬は現在、躁である。
誰の声も気ちがい河馬の耳には届かない。
やると言ったらやるんだ。67歳の老体に鞭打って。
金時二郎は河馬が天理教に入れた信者だ。気ちがい河馬にも道義上の責任がある。
彼、金時二郎が閉鎖病棟だけど隔離病棟から移され、総室になれば、彼の大好きな、カフェオレを毎日持って面会に行ってやれる。
幸い主治医も、田中義Dr.のロートルから副院長の須藤パパに変わった。
河馬の主治医でもあるから、情報も取りやすい。
なんとしても、御本部へ参ってお願い勤めをしなければならない。
いよいよ出発
25日朝11時準備万端整え、電動自転車の予備のバッテリーも積んで、首からは緊急連絡先を書いた迷子札も吊って出発した。
大阪から羽曳野、石川のほとりまでは一気に来た。
ここまで来れば3分の1あと少しで国分。そこで昼休みを取ろうと思った。
まもなく近畿日本鉄道の国分駅前につく。
駅前のスーパーライフで赤飯を買って昼御飯とした。スーパーの店内で40分ほど休憩食事を取った。涼しいスーパーの店内でも汗が吹き出してくる。
今日は雲一つないカンカン照りだ。
休憩中凍らせて持って来た。水をのむ。
国分の交差点を25号線、奈良方面へ向かう。途中国土交通省の道路情報機械があった。標識には現在温度、37度とあった。
緩やかな登りが続く、左手は大和川だ。 (この項続く)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます