英語と書評 de 海馬之玄関

KABU家のブログです
*コメントレスは当分ブログ友以外
原則免除にさせてください。

英文読解 one パラ道場:英語教材として読むトランプ大統領就任演説(英文全文)-【上】

2024年06月14日 13時31分29秒 | 英文読解 one パラ道場
 
英国王チャールズ三世戴冠式を見て思う保守主義の優れものさについて+1年越しの追記あり
 
 
 
2017-08-22 13:33:57
 
 
ドナルド・トランプ米国大統領の就任演説(Inaugural Address of Donald Trump, January 20th, 2017)の全文を「英文読解用教材」にしてみました。演説直後に予告(⬇)していたもの。そこでお約束していた納期の下限よりも、例によって、2ヵ月近く遅くなりましたけれども何とかアップロードさせていただきます。
 
・予告&資料:「ドナルド・トランプ米国大統領就任演説(全文)」 de 英文読解のために
 
 
この就任演説(address:formal speech)をブログで取り上げようと思ったについては二つの理由があります。それは、この演説の
 
1)論理的な内容構成と英語的な英文の素晴らしさ
2)米国憲法論と法哲学から見た主張内容の見事さ
 
というポイント。加之、前任者のそれのように言葉とロジックは華麗かつ流麗であるけれど、基本的に――英語が話せなくはない、アメリカ生まれの大多数の普通のアメリカ国民を専ら聴衆に想定したものとしても、――リベラル派のインテリさんにしか、そのありがたみが伝わり難いものではなくて、普通の庶民のアメリカ国民、あるいは、寧ろ、英語があまり話せない、最近、メキシコから移り住んだようなアメリカ国民にも理解可能な平易な英語で語られたこと。よって、普通の、そう、TOEICで860点未満の、大部分の日本人ビジネスパーソンや日本の公立高校の大多数の英語の先生方にもわかりやすいという利点を加えれば「トランプ就任演説」には最低3個の長所があるのだと思います。
 
ただ、この第3の長所に関して大急ぎで補足。それは、トランプ大統領の就任演説は平易な言葉で語られたけれど、その平易さは、この<語られたテクスト>の英語が稚拙で野卑ということ同値ではないということです。例えば、前任のオバマ氏の就任演説やJFKの就任演説では、日本語の「国家」を表す際にはほぼ「nation」を用いて「country」は皆無に近いくらい希に出てくるだけなのですけれども――JFKの有名な「ask not what your country can do for you ; ask what you can do for your country」の箇所はその貴重な例外です!――「トランプ就任演説」では「nation」と「country」が巧妙に使い分けされている。または、助動詞「will」の語義も、それが置かれている各々のテクストの理路とコンテクストから見た場合、華麗かつ流麗なはずの前任者のwillが良く言えば礼儀正しく率直に言えば単調なのに、平易なはずのトランプ大統領の使うwillは実に多彩かつ精緻で聞くものを揺さぶる力(to stir)をもっている。
 
要は、学者先生とか国連NGOの専従さん、あるいは、ジャーナリストとかのリベラル派のインテリさんではなくて、その出身MBAの名前を見ても知的水準はリベラル派のインテリさんに優るとも劣らない、しかし、普通のビジネスピープルと競争したり協力したりすることが業務のほとんどを占めている日本人のビジネスピープルの大多数にとっては、オバマ氏の就任演説などより「トランプ就任演説」の方が30倍とまでは言いませんが、13倍は有益だろうということです。
 
而して、テクストの英文に盛り込まれた内容の面は如何。畢竟、それは「聴衆―読者」各位がご自分で判断されることでしょう。一つだけ言っておけば、しかし、「トランプ大統領の就任演説では外国のことはほとんど触れられていない。それは内向きでアメリカ国内のしかも自分の支持者向けのものだった」とかの批判や判定は間違っているのではないか。確かに、「トランプ就任演説」が外国について述べた部分は――念のため、再度、冷戦後の4人の大統領と比べましたが――有意に少ない。また、外国のことを述べた箇所でも――有名な「イスラム過激派を地球上から根絶する宣言」(S59)の箇所を含め――100%普通名詞が用いられています。けれども、それは同演説の2番目の長所の裏面であって、必ずしも、このことがゆえに「トランプ就任演説」の価値が下がることはないだろう。と、そう考えるのです。
 
 
このような「トランプ就任演説」に対するわたしの謂わば高評価から見ると、日本における同演説への一般的な評価はかなり低いように感じられます。例えば、池上彰氏は『世界を揺るがすトランプイズム――ビジネスマン、ドナルド・トランプを読み解く』(集英社・2017.2.28)の中でこの就任演説に触れてこう述べておられる。
 
「大統領の就任演説。これほど格調の低い演説があったでしょうか。トランプ大統領の就任演説は16分程度。自由も民主主義も語られることはありませんでした。歴代の大統領は、それぞれの理念にもとづいて、民主主義やアメリカの理想に語ってきたのですが。しかし、トランプの演説には、それがありませんでした。代わって語られたのが、「Make America Great Again(アメリカを再び偉大にする)」という選挙中の決まり文句でした。トランプ大統領は、この国をどこに持って行くのでしょうか。その点で方向を示したのは、「アメリカ・ファースト」という言葉でした。アメリカを第一に考える。アメリカの大統領であればとうぜんのことですが、ここでは、「他の国は他の国でかってにやってくれ」という含意がありました。・・・」(pp. 191-192)
 
蓋し 、「アメリカ大統領就任演説」に限らず、何をもってある<テクストの格調>の有無高低を判定するかは、かなりの程度、評者の自由に属することでしょう。例えば、トークやMCの巧みさで人気を博す指原莉乃は「正統派アイドル」ではないから、<正統派アイドル>の本地垂迹身たる渡辺麻友(まゆゆ:まゆまゆ)に比べて格調が乏しいとかを言う人がおられるとしても、それは、評者の自由でしょうよということです。而して、池上さんについては「自由や民主主義」そして「そんな自由や民主主義と整合的なアメリカの理想」なるものが盛り込まれない就任演説は格調が低いという判定をされるのはあなたの勝手ですけれど、その判定はそうは考えない他者にはなんら説得力はありませんと返答すれば充分だろうと思います。

 この池上さんの言説に関して問題なのは「理念もなかった」と述べられていること。上で「トランプ就任演説」の2番目の長所と記したように、わたしにはこのスピーチは近来希に見る、骨太の理念を――繰り返しますけれど、平易な言葉で――編み上げたテクストと思えるからです。蓋し、畢竟、それは、

>アメリカ合衆国は合衆国建国の理念に戻るべきだ❗

というシンプルなもの。例えば、(S10-27)(S82-85)に語られているトランプ大統領の思想は、以下に転記した、謂わば、アメリカ合衆国憲法の精髄とパラレルどころかアイソモーフィックでしょうから。実際、以下のテクストをみるとき、そこには「民主主義」の/み/の文字もないでしょう。日本の読者の皆さんを驚かせるようですが、アメリカ合衆国憲法は民主主義とは無縁というより、寧ろ、「民主主義とは疎遠な思想と理念の基盤の上に建てられた」というのは、現在では、リベラル派を含めアメリカの憲法研究者の共通認識なのですよ。

 

>PREAMBLE

We the people of the United States, in Order to form a more perfect Union, establish Justice, insure domestic Tranquility, provide for the common defence, promote the general Welfare, and secure the Blessings of Liberty to ourselves and our Posterity, do ordain and establish this Constitution for the United States of America.

前文>
われら合衆国の国民は、より完全な連邦を形成し、正義を樹立し、国内の平穏を保障し、共同の防衛に 備え、一般の福祉を増進し、われらとわれらの子孫のために自由の恵沢を確保する目的をもって、ここに アメリカ合衆国のためにこの憲法を制定し、確定する。


>AMENDMENT ARTICLE TEN

The powers not delegated to the United States by the Constitution, nor prohibited by it to the States, are reserved to the States respectively, or to the people.

修正第10条 [州と国民に留保された権限] [1791 年成立]>

この憲法が合衆国に委任していない権限または州に対して禁止していない権限は、各々の州または国民 に留保される。

 

・移民の国アメリカが移民を排斥することは矛盾だという論理の論理の破綻について

・濫用される「国際社会」という用語についての断想

http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/c3e3691fe42c9648d012251a71018c54

 
 
1980年代半ばから本格化した、アメリカ合衆国憲法の解釈方法論を巡る、所謂「原意主義―非原意主義:Originalism―Non-Originalism」論争に関して、原意主義側である保守派からの政治的の言葉でなされた最終回答が「トランプ就任演説」なの、鴨。と、そうわたしには思われるからです。尚、「原意主義―非原意主義」論争については下記の拙稿をご参照いただければうれしいです。また、英文テクストは、現在、ホワイトハウスのサイトに収録されているものではなく、BBC版を基にしました。ご心配なきように! 現在の双方の改訂版ではある1箇所を除き同じですから(笑)。では、なおさら、何故にBBC版を使ったのかについては本稿(下)で述べる予定です。
 
・書評予告・阿川尚之「憲法改正とは何かーアメリカ改憲史から考える」 
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/7eddb6f57b93ed69fbecdd5f75d06f2a
 
・宗教と憲法--アメリカ大統領選の背景とアメリカ建国の風景(序)~(急)⬅(序)は少しマニアックなので(破)からでもどうぞ!
 
・完版:保守派のための海馬之玄関<自家製・近代史年表>みたいなもの--(上)~(下)
http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/a3221c77ea0add17edf737d21088cf96
 
そして、次の(3)に少し詳しく説明していました。
 
・瓦解する天賦人権論-立憲主義の<脱構築>、
  あるいは、<言語ゲーム>としての立憲主義(1)~(9)
  http://blog.goo.ne.jp/kabu2kaiba/e/0c66f5166d705ebd3348bc5a3b9d3a79
 
 
ということで、以下、本編行きます。而して、
この言葉だけは前口上の最後に。
 
日本の保守派も、トランプとともに、
共に闘わん❗
 
・トランプを携えて日本再生―We also make Japan great again!
 
 
 
 
 

▼トランプ大統領の就任演説(英文全文)
▼We Will Make America Great Again
Chief Justice Roberts, President Carter, President Clinton, President Bush, President Obama, fellow Americans, and people of the world:
thank you.
We, the citizens of America, are now joined in a great national effort to rebuild our country and to restore its
promise for all of our people.
Together, we will determine the course of America and the world for many, many years to come.
We will face challenges. We will confront hardships. But we will get the job done. Every four years, we gather on these steps to carry out the orderly and peaceful transfer of power, and we are grateful to President Obama and First Lady Michelle Obama for their gracious aid throughout this transition. They have been magnificent.Thank you.


<語彙>
(S0-9)
great:偉大な(物理的な大きさや程度の尋常ならざる大規模さだけではなく、情緒的な尊敬や価値の高さも表します),  Chief Justice:アメリカ連邦最高裁判所の首席裁判官,  President:大統領(米国では現職の大統領と紛らわしくないケースでは、離職した大統領経験者を指す場合に通常は「前大統領/元大統領:former president, ex-president」とは呼びません。普通に美称を兼ねて単に「president」。実は、日本の政界でも総理大臣経験者は離職後も単に「総理」と呼ばれています ),  fellow Americans:今このアメリカ合衆国という国を担っている具体的な個々の同胞たるすべてのアメリカ国民の皆さん(ここは重要!「the Americans」と定冠詞+複数名詞ではないことに注意してくださいね),  people of the world:世界の諸国民の皆さん(このpeopleは――無冠詞かつ意味は複数なのですが単数形ですから――単に呼び掛けの用法と解すべきでしょう), the citizens of America:総体としての/全体としてのアメリカ国民, be joined in:~に参画する(受動態の形式ですが、意味は能動態に近いことに注意してください), a great national effort:国家的な一大事業,  rebuild:再建する,  restore:復活させる/回復する(cf. The Maiji Restoration「明治維新」), 

its promise for all of our people:アメリカ合衆国建国の際のアメリカ国民全体に向けて成された合衆国憲法の理念と主要な内容, determine:決定する/決意する(cf. decideに比べて、より重大なことをきめる/選択する), course:進むべき進路,  for years to come:今後何年も渡って(期間の長さを表しているのでduring yearsは不可ですよ), challenge:課題/困難な事柄, confront:直面する, hardship:可算名詞として用いられているので、主観的に捉えられる辛酸や辛苦の意味, get something  done:~を成し遂げる, .every four years:4年毎に, carry out: 運び出す/計画や命令などを実行する, the orderly and peaceful transfer of power:秩序だった平和的な権力の移行, grateful:感謝している,  First Lady:アメリカ大統領夫人,  gracious aid:礼儀正しい支援/慈悲深い援助,  throughout:最初から最後までの,  transition:移行(transferが行動を表しているのに対して、transitionは状況の変化を表しているとも言える、鴨 ), magnificent:気だかい, 

<和訳>
▼アメリカを再び偉大にしましょう
ロバーツ主席裁判官、カーター大統領、クリントン大統領、ブッシュ大統領、オバマ大統領、同胞たるすべてのアメリカ国民の皆さん、世界中の諸国の皆さま、ありがとうございます。
私たちアメリカ国民は今、この国を再建し、アメリカ合衆国憲法に記されている連邦政府と国民全員への約束を復活させるため、大いなる国家的事業に取り組むべく団結するに至りました。
私たちは一緒になって、今後何年も何年も続くであろう進路、そう、アメリカと世界の進路を定めようとしているのです。
私たちは今後さまざまな課題に直面することでしょう。さまざまな困難にも遭遇するに違いありません。私たちアメリカ国民は、しかし、この国家的な一大事業をやり遂げることでしょう。
4年ごとに私たちはこの【アメリカ連邦議会議事堂の】階段に集まり、秩序だった、かつ、平和的な権力の移行を行っています。而して、この度の政権移行のプロセスの全期間にわたって、誠実かつ寛大な支援を与えてくださったオバマ大統領とミシェル・オバマ大統領夫人に感謝します。お2人は実に高潔な方々でした。オバマ大統領ご夫婦、ありがとうございました。






Today's ceremony, however, has very special meaning. Because today we are not merely transferring power from one administration to another,or from one party to another - but we are transferring power from Washington, D.C. and giving it back to you, the People.
For too long, a small group in our nation's Capital has reaped the rewards of government while the people have borne the cost.
Washington flourished-but the people did not share in its wealth.Politicians prospered - but the jobs left, and the factories closed.The establishment protected itself, but not the citizens of our country.
Their victories have not been your victories; their triumphs have not been your triumphs; and while they celebrated in our nation's Capital,there was little to celebrate for struggling families all across our land.

That all changes - starting right here, and right now, because this moment is your
moment: it belongs to you.
It belongs to everyone gathered here today and everyone watching all across America.This is your day. This is your celebration.
And this, the United States of America, is your country. What truly matters is not which party controls our government, but whether our government is controlled by the people.
January 20th 2017, will be remembered as the day the people became the rulers of this nation again.The forgotten men and women of our country will be forgotten no longer.
Everyone is listening to you now.You came by the tens of millions to become part of a historic movement the likes of which the world has never seen before. At the center of this movement is a crucial conviction: that a nation exists to serve its citizens.


<語彙>
(S10-27)
ceremony:儀式/式典, meaning:意味・意義/価値, administration:具体的なある特定の政権、就中、行政権力や執行権力, party:政党, Washington, D.C.:「首都ワシントン」で象徴される、連邦政府内部や連邦政府に食い込んでいるエスタブリッシュメントの政治勢力, give something back to:なにかを~に返還する,  you, the People:あなた方、すなわち、アメリカ国民の総体, capital:首都, reap:報酬などを受けとる, reward:報酬/報償金,  while:~だというのに、他方では,  bear the cost:その報酬を捻出するためのコストを負担する, flourish:繁栄を謳歌する, share in:共有する, politician:政治屋, prosper:成功して羽振りがよくなる,  the jobs:全体としての雇用,  the establishment:既存の支配層, the citizens:総体としての名もなき普通の国民有権者, victory―triumph:具体的な勝利や戦勝あるいは優勝―大勝利や大成功,  celebrate:祝う, struggle:窮地を脱しようと悪戦苦闘する,  all across our land:アメリカの国土の隅々に至るまで, 

moment:瞬間/~をなすべき時期, belong to:~に所属する/~にそれがあるべき所を決める資格がある, gather:集まる/集める, country:地理的にイメージされた国家, matters:考慮あるいは憂慮すべき問題,  government:一般的にイメージされた政府や統治の機構, whether:以下の名詞節の内容の通りか否かかどうかということ, January 20th 2017:1933年以降は、「閏年の翌年の1月20日」がアメリカ合衆国大統領の就任式の日になっています(アメリカ合衆国憲法修正20条1節), ruler:支配者, nation:民族的や国民の総体からイメージされた国家,  

forgotten:忘れられた/無視された,  no longer:もはや~ではない, by the tens of millions:数千万の単位や規模で, historic:歴史的に重大な(cf. historical はhistoric とほとんど同義になる場合もありますけれども、正式には「歴史学的な/歴史に関係の深い」の意味です),  the likes:似たようなもの/そのようなもの, crucial:死活的に重要な, conviction:確信・信念, exist:存在している/存続している,  


<和訳>
本日の式典には、而して、ある特別な意味があります。なぜなら私たちは今日、単にひとつの政権から別の政権に、あるいはひとつの政党から別の政党に権力を移行しているだけではないのですから。単にそのようなことではなくて、私たちは権力を<ワシントン>から、あなた方へ、そう、国民の皆さんに返還しようとしているのですから。
あまりにも長い間、これまで、この国の首都に巣くう少数の人たちのメンバーが政府の運営から支払われる報酬を当然のことのように受け取ってきていました。他方、国民の皆さまがその報酬を捻出するための負担を今まで担ってきていたのです。
栄える<ワシントン>と、そこ<ワシントン>を潤す富を共有してこなかったアメリカ国民。
豊かになった政治屋の反面、雇用は失われ、工場は閉鎖された。
この国の支配層は自分たち自身を守ってきたものの、彼等はこの国の国民有権者を守ることはなかった。
蓋し、エスタブリッシュメント層の勝利はあなた方の勝利であることはなかった。彼等の大成功はあなた方にとってはなんら成功ではなかった。彼等がこの国の首都で祝杯の喝采を叫んでいたとき、他方、アメリカの国土に住まう、生活のために悪戦苦闘しているほとんど全ての家族にとって祝うことなどほぼ皆無だったのではありますまいか。ありますけれども。に値することはほとんどありませんでした。


上述の如き状況は余すとことなく完全に変わることになる。而して、その変化は正にこの場所から、そして、正にこの大統領就任演説の時から始まるのです。なぜならば、この瞬間に凝縮している変化に通じている時空は皆さんのものだから。それはあなた方々のものなのですから。
それは、本日、ここ大統領就任式典に集まられた全員のものであり、加之、アメリカ全土でこの大統領就任の演説を注視してくださっているすべての方々のものでありましょう。
今日はあなた方の日。この式典はあなた方の祝賀なのです。
付け加えるなら、この国、アメリカ合衆国はあなた方皆さんの国でなかったはずはないのです。
真に肝要なことは、どちらの政党が我々のアメリカの統治機構の運営を担っているかなどではない。真に肝要なことは、私たちの政府がアメリカ国民の意向に沿って運営されているかどうかなのです。
ならば、而して、2017年1月20日という日は、アメリカ国民が再びこの国の支配者に返り咲いた日としてこれから記憶されることでしょう。
この国の忘れられた人々は、もう金輪際、忘れられることなどはありません。
国民の皆さんの声に誰しもが耳を傾けようとしています。
何千万人もの皆さんが、世界が今まで見たこともないような歴史的に重要な運動に参画したということです。
この運動の核心はある死活的に重要な一つの確信でありましょう。すなわち、それは、国民の国家は国民有権者に奉仕するためにのみ存在するという確信です。



<続く>




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。