無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

凶悪

2013-09-30 | 2015以前の映画評


「凶悪」 R15 白石和彌監督 ××× 逆PP(悪役だけが喫煙)

 死刑囚から出版社へ一通の手紙が届きます。一人のジャーナリストが闇に埋もれていた事件を表に出したという、現実に起きた事件が基になっているフィクションです。
 出版社に勤める藤井(山田孝之)は上司から死刑囚を取材するよう命じられます。須藤死刑囚(ピエール瀧)は「自分はひどいことをしてきたので死刑になるのはしかたがないが、もっとひどい奴(リリー フランキー)が娑婆にいるのが許せない。」と過去の事件を告白します。藤井が取材を進めると、須藤が言っていることは嘘ではなさそうだとわかってきますが、上司からは「記事にならないからもういい。」と言われてしまいます。しかし、藤井はひとり取材を続けるのでした。
 高齢者に高額の保険金をかけ事故に見せかけて殺してしまうという極悪非道の犯罪を再現し、殺害方法や遺体の処理などがむごたらしすぎです。もっと観客の想像力を信じてほしいものです。
 主役級の山田、ピエール、そしてリリーがそれぞれ怪演しています。特に山田は表情をほとんど変えずに心境を表していてお見事です。たまには笑顔が見てみたい。
 タバコはやくざのピエールやその子分たちがたびたび喫煙していました(××)。また、ピエールと同棲していた女性も数回喫煙(×)。一応娘の部屋のふすまは閉めていましたが。ピエール瀧は体もメタボだし喫煙させられるのは役の上とはいえ命がけですね。お気の毒です。


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あの頃、君を追いかけた

2013-09-26 | 2015以前の映画評


「あの頃、君を追いかけた」 ギデンズ コー監督 台湾 ○

 監督が書いた自伝的小説を自ら映画にしました。
 1994年から2005年、高校生だった頃からさまざまな社会の変化や自身の進学などを経験し、そしてやっぱり忘れられないのが初恋の相手なのでした。という誰もが持つ、「あの頃」を思い出させてくれる作品です。
 コートンは仲間たちといつも悪ふざけをして授業を妨害ばかりしていました。優等生でクラス一かわいいチアイーはコートンのお目付役となります。チアイーの指導のもとコートンは少しずつ変わって行くのでした。
 よくあるお話ですが、仲間たちが個性的な上、コートンが家では裸で過ごす習慣などが笑わせてくれます。ところで、日本のAVは有名なんですね。学生たちに人気でした。
 タバコはなし。無煙です。台湾も喫煙規制の厳しい国ですね。

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スタンリーのお弁当箱

2013-09-26 | 2015以前の映画評


「スタンリーのお弁当箱」 アモール グプテ監督 インド ○ ☆

 クラスの人気者スタンリーはお弁当を持ってきていません。ランチの時間は「家に帰る」と言っていますが、実は水を飲んでいるだけでした。心優しいクラスメートはお弁当を分けてくれますが、食い意地の張った先生に、「弁当を持って来られない奴は学校へ来るな」と言われてしまいます。次の日から学校へ来なくなったスタンリーですが、ダンスコンクールのことを聞くと・・・。
 スタンリーがどうしてお弁当を持ってくることができないのかなどの情報はなかなか明かされず、どういう事情があるのか気になります。ラストで明かされますが、インドの児童労働の現実は厳しい、という大きな問題提起をしている作品でもあります。おいしそうなお弁当が次々紹介され、インドの食事情も垣間みられます。意地悪な先生がいたおかげで子どもたちがみんなスタンリーの味方になったのかもしれません。主役の少年以外は映画の撮影とは知らずワークショップに参加しているつもりだったそうです。演技ではなく自然な行動だったのですね。
 タバコはなし。無煙です。インド映画では今では喫煙シーンは観られませんね。

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2013-09-25 | 2015以前の映画評


「ショック・ドクトリン」 マイケル ウィンターボトム 監督 英 △

 原作は、ナオミ クラインの「ショック・ドクトリンー惨事便乗型資本主義の正体を暴く」です。
新自由主義がいかにして世界を席巻するようになってしまったのか、チリに始まりイラクまで、新自由主義に反対する勢力をシカゴボーイズ(アメリカに留学させ、新自由主義の理論と、一方では暴力で民衆の思想を封じ込める方法を学んだ者)の手で巨大資本だけがもうかる市場原理主義経済に変えてしまいました。その歴史を描いたドキュメンタリーです。
同じことが日本でも小泉政権下で進められ、安部政権でより強化されそうです。TPPなどは世界の一部の企業のためのもの、恐ろしい資本主義の魔の手が世界を覆おうとしているようです。
タバコは、南米のインタビューの中で周囲のタバコが映り(△)です。

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そして父になる

2013-09-25 | 2015以前の映画評


「そして父になる」 是枝裕和監督 × ☆

カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した作品です。
大手建築会社のエリート社員の野々宮(福山雅治)はある日病院から6歳になる息子が実は取り違えられていた、と知らされます。妻のみどり(尾野真千子)はなぜ気づかなかったのかと自分を責めます。一方の相手は田舎町で小さな電気店を営む夫婦(リリー フランキー、真木よう子)でした。2組の家族は定期的に会うようにしますが、果たして親子の関係は「血なのか、一緒にいた時間なのか」観るものにも問いかけます。
仕事人間だった野々宮が少しづつ変わっていき、自らの家族の問題も乗り越えて行く姿を福山が好演しています。リリー フランキーも父ちゃん役をのびのび演じていました。家族を考えさせる秀作です(☆)。
タバコについてはこの2組の親4人がそろっているところで唐突に真木よう子だけが喫煙しました。子役のそばではなかったのでその点は気を使ったのかもしれませんが、あの1本は何だったのでしょうか。タバコ会社からの金銭の受け取りがないことの断り書きがほしいところです。

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カンタ!ティモール

2013-09-24 | 2015以前の映画評


「カンタ!ティモール」 広田奈津子監督 ×

南海の小島ティモールは、近くに海底ガス田があることから、直近ではインドネシア政府軍から住民の3人に1人が犠牲になるという激しい攻撃を受けました。実は政府軍を経済的に援助していたのは日本政府だったのです。
多くの犠牲があったにもかかわらず、現在は独立しています。生き残った人々の証言を聞くことで、私たちは事実を知らされます。怒りや恨みはなく、ただ悲しい。人類はひとつの兄弟なのだ、大地を耕して生きていこうと歌います。カンタというのは歌のことです。
政府軍から攻撃されることさえなければ、縄文的な豊かな生活をしている人々で、資源があるから貧しくなってしまうという世界の仕組みがおかしいです。
タバコは子どもたちと歌を歌っているギタリストのお兄さん(アレックス)がタバコを吸いながら伴奏してました。また、年長者は儀式の時に噛みタバコを口に入れ占いをしていました。

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福島へようこそ

2013-09-24 | 2015以前の映画評


「福島へようこそ」 アラン ドゥ アルー監督 ◯

南相馬を訪れたベルギー人の監督が1000年の歴史を持つ相馬野馬追いという伝統行事のある地域で生きる数組の家族の姿を捉えました。微妙な位置にある南相馬では7万人いた人口が原発事故後ほとんどいなくなりましたが、現在は5万弱に回復しています。避難したことで子どもが精神的にまいってしまったり、過去に原発労働者として働いていたことから責任を感じて、その解決に向けて取り組むようになった人などが紹介されます。それぞれが最善の生き方を模索しています。野馬追いの映像が圧巻です。
東電はどう責任を取り、どう補償するのでしょうか。
タバコはなし。無煙です。

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福島 六ヶ所 未来への伝言

2013-09-24 | 2015以前の映画評


「福島 六ヶ所 未来への伝言」 島田恵監督  ×

 3・11後の数組の家族の姿から私たちに未来の選択を問いかけます。
地震後のライフラインの混乱でとにかくある物を食べ、寝る場を確保することに精一杯だった一家が12日に自衛隊の軍用トラックで避難します。その後、数ヶ月を東京で生活をした家族や、安全な米を栽培していた農家の苦悩を取り上げています。一方、六ヶ所村では核再処理場ができたことにより仕事もでき幸せだ、という土建業の家族の声も伝えています。ラストで漁師が「きれいな海と山さえあれば生きていける。」と言った言葉が全てではないでしょうか。
タバコは漁師が何回か喫煙しました(×)。きれいな空気を汚してるのは誰だか、こちらも考えてほしいものです。

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医原死ー死の医療ビジネス

2013-09-24 | 2015以前の映画評


「医原死ー死の医療ビジネス」(2011年) ゲイリー ナル監督 米 ○

 予防より治療の方が儲かるという資本主義の理念のもと、ロックフェラーが対症化学療法すなわち製薬会社を立ち上げたことから病気は作られるようになった、ということが描かれています。
 反抗的な子どもには安定剤や筋肉弛緩剤を与えて大人しくさせ、成人の場合は生かさず殺さずという程度の薬を与え続けます。時には廃人のような副作用があってもです。
 製薬会社は大学も研究費の名の下私物化し都合の悪い研究をする学者を排斥して行きます。まるでタバコ会社のようですね。
 日本でもがん対策はタバコのコントロールが第一歩のはずなのに検診ばかり重要視する現在の厚労省がTPPに加盟することでますます「予防より治療」の道を進むのではないかと心配になりました。
 タバコはなし。無煙です。






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サイエンティスト

2013-09-24 | 2015以前の映画評


「サイエンティスト」(2010年) ベルトラム フェアハーク監督 独 ◯

遺伝子組み換え食品で私たちの身体が汚染される時代、グローバル企業は民衆の為にあるのではなく、株主に配当を確保する為に存在しています。中でもモンサントのような大バイオ企業は都合の悪い研究をする科学者は徹底的に攻撃されます。そのため世界の人々が事実上実験台になっているということを告発しています。
この映画を観るとそこらで手に入る食品はちょっと遠慮した方がいいようです。
タバコはなし。無煙です。バイオ企業とタバコ会社のしていることはそっくりです。怖い怖い。

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