「キングスマン」 R15 マシュー ヴォーン監督 英 △
どの国家にも属さず、社会の悪を追放する紳士のスパイ組織「キングスマン」の新人研修と闘いを描いています。上品ですが過激な(R15)作品です。
自分の手落ちで仲間の命を犠牲にしてしまった「キングスマン」のハリー ハート(コリン ファース)は17年前に死んだ仲間の息子をキングスマンとして推薦します。チンピラだったエグジ-(タロン エガートン)ですが、厳しいトレーニングを受けなんとか落伍せず最終段階まで進みます。一方、資産家のヴァレンタイン(サミュエル L ジャクソン)は人口増加を食い止めようとして恐ろしい人口抑制策を編み出し着々と計画を実行に移していました。はたしてキングスマンはこの計画をとめることができるのでしょうか。
英国風テーラー店は地下からスパイ組織の要塞へとつながっています。地上では上流階級のテーラー店として、地下では誰にも知られていないスパイ組織として、さまざまなテロリストなどと闘うという設定が今までのスパイ映画とは違います。英国紳士として「礼儀が紳士を作る」という格言の通りチンピラが英国紳士として成長します。アクションも観ものですが、物語の中には英国ならではの階級差というお国の事情がセリフの中に織り込まれ、「貴族階級でなくても教育次第で紳士になれる。」ということを証明しています。ただ、ラスト近くのお互いに殺しあうという大量虐殺は上品さのかけらもなくちょっと残念でした。
タバコは、チンピラが喫煙します。チンピラを取り調べる刑事が外で喫煙し吸い殻を投げ飛ばす場面があり、どちらもマイナスイメージなので(△)です。タバコ会社から資金提供はうけていませんというテロップも流れました。