「日日是好日」 大森立嗣監督 ◯ 東京テアトル、ヨアケ
森下典子原作の茶道を巡るエッセイを実写映画化しました。
大学生活をなんとなく過ごしていた典子(黒木華)はいとこの美智子(多部未華子)とともに茶道教室に通い始めます。型にはめられた所作のひとつひとつに戸惑ったり、疑問を感じたりしながらも師匠(樹木希林)の堅苦しくない指導のおかけで少しずつ茶道を見に付けていくのでした。
茶道の所作同様、節気を紹介しながらの自然の変化が美しく描かれています。また、録音技師(吉田憲義)の腕の見せ所が多く、水の音、お湯の音、雨のしずく、などを心地よく聞かせてくれます。主人公とともに観客も「そういえばそうだな・・・。」と小さな庭の変化を楽しむことができます。男性をほとんど排除した演出も新鮮でした。
神奈川出身者としては相鉄や三渓園が懐かしかったです。
大森立嗣監督は「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」も秀作でしたが、全く違うジャンルの今作も良くできています。次作も楽しみです。
タバコは、なし。無煙です。(◯)