「朝鮮学校への授業料未納の場合は補助金返還」神奈川県が受給世帯に文書 保護者は戸惑い
2016.3.11 15:50 【朝鮮学校寄付強要】
県が朝鮮学校に通う児童・生徒へ直接支給した平成27年度の学費補助金について、学校側が児童・生徒の保護者に納付を執拗(しつよう)に迫っている問題で、県が補助金支給世帯に「授業料未納の場合、補助金返還になります」と記した文書を郵送していたことが10日、分かった。この文書を受け取った保護者の一部からは、県の意図が不明瞭だとして、対応に困惑する声が上がっている。
県私学振興課長名で出された今月3日付の文書には、「この補助金は学費軽減を目的としており、保護者の方が学校に授業料を支払うことが条件となっている。仮に、授業料を納めていない場合には、支給した補助金をお返しいただくことになります」として、11日までに同課に連絡するよう要請している。
同課によると、先月の県議会常任委員会で補助金の問題をめぐり、補助金を支給された児童・生徒の保護者に聞き取り調査を行うよう求められたことを受け、同文書を作成、郵送した。
同課が学校側から聴取したところによると、朝鮮学校は今年度から授業料を値上げしたことに伴い、教材費や維持管理費を「納付金」として毎月徴収し、授業料は年2回徴収するという仕組みに変更。授業料などの未納世帯に納付を求めたという
一方で、複数の保護者からは、「授業料の値上げ自体を知らされていない」「授業料は納付している」「(朝鮮学校側は)実質の『寄付』を『授業料』という名目に変えたとしか思えない」といった声が上がっている。
これに対し、同課の秋山昌弘課長は「それらの声は県には寄せられていない。補助金を支給されているのに学校が『授業料』といっているものを、(保護者が)払わなければ(返金を求める)対応をせざるを得ない」と、文書を郵送した意図を説明。
また、朝鮮学校側と保護者との間で見解が相違していることについては、秋山課長は「授業料の内容については学校と保護者の問題で、県は立ち入れない」としている。
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