曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

晩秋を彩る もみじ

2016年12月12日 | 日記

今日の花

白い椿  花の少ない秋から冬にかけてわたしを楽しませてくれる椿

 


 最近は晩秋になってもなかなか気温が下がらず木々の紅葉が遅くなったように感じます。12月も10日を過ぎたというのにモミジの葉がようやくあざやかに色づいてきました。我が家のまわりにはモミジの木が沢山あって一年中モミジの木を眺めています。モミジはみかんの木の様な常緑樹ではないので季節季節で姿・装いを変えます。今の時期にはいやでもそのあざやかな紅葉に目が行ってしまいます。今年最後の紅葉を撮ってみました。

 


今日の音楽 (らんらんさんより)

Non piangere Liu - Placido Domingo (Calaf, Turandot)

 

泣くな…と言われても、泣ける場面です(><)
私は Liu が好きなので、ついつい肩入れしてしまいます。(らんらん)

田舎暮らしの私はオペラを生で見たことがありませんが映像でも十分感動します。


もみじ

私の住んでいる大島では北国のように一気に気温が下がりませんのでじわじわと色づいて行きます。北国の紅葉のような色鮮やかさはありませんが紅葉のグラディエーションが楽しめます。

 

晩秋の海と空

私の桜がだいぶ大きくなりました。

赤く色づくハゼの木が早くに葉を落としたので今の時期にはクヌギ・アベマキ・コナラなどだけが色づいています。


キジョランの種について

2016年12月11日 | 日記

今日の花

挿し木で増やした椿が次々と咲き始めました。

 


 アサギマダラの食草で代表的な植物はキジョランです。比較的珍しい植物で野山のどこにでも見られるわけではありませんが、湿気のある谷底や水の流れる沢の傍で程よい光の挿しこむような所に生えています。乾燥する尾根筋や開けた斜面などには生えません。多年生の蔓植物で木や竹に巻き付いて高く登りますが樹を枯らすほど茂ることはありません。古くなると蔓は木質化しますが寿命はそれほど長くないようです。上部が枯れると根元からまた再生することもあります。周防大島では標高200mから400m当たりの谷筋に結構生えていて、高いものは20メートルほどにもなります。谷によっては大きな群落をつくっている所もあります。

今日はキジョランの種を拾いに行ってきました。6月頃から10月頃まで小さな白い花をつけますが晩秋に大きな実が実ります。実はアケビの実のように蔓からぶら下がり熟するとアケビの実のように裂けて中から綿毛の付いた種を風に乗せてとばします。年によって実がたくさんつく年と見のつかない年があります。若い木では花は咲きますがなかなか実がなりません。今年は多少実がなっているようです。今日は時間がなかったので少しだけ種を拾ってきました。

キジョランの種を拾うのは12月半ばから1月の初めごろが良いでしょう。

 


沢にそって生えるキジョラン

 

木質化したキジョランの蔓が杉の木に登っています。

5~6年前までは杉の根元付近にもキジョランが葉をつけていましたが高く伸びすぎてしまいました。

落ち葉を取り除いてみると根元には蔓が地面を這いまわっていてあちこちに根を下ろしています。1本の株が横に何本にも増えてゆきます。地下茎はありません。地下茎のように見えるのは茎です。また場所によっては蔓から下りた根が長く伸びて川の中まで達しているものもあります。キジョランは常に水気のあるところを好みます。

 

下のキジョランは何年か前に一年生の苗を山の中に植えたのですがなかなか成長しません。一時期2mほど伸びていましたがまた1年生の苗のように戻っています。高いところまで這い上がると後は順調に伸びるようです。

 

種を探しましょう

キジョランの種に似ていますがこれはテイカカズラの種です。

平べったい丸い種のついたものがキジョランの種です。

大きさはこのくらいですが山の中で探すときには白い綿毛が目印となり見つけやすいものです。

 

種はキジョランの大きな樹があるところの下を探すのが良いでしょう。濃い緑色をした丸い葉がキジョランです。

丸い小さな穴はアサギマダラの初齢か2齢の幼虫が食べた穴です。

キジョランの葉にアサギマダラの食痕が少ないようです。

見つかりました。キジョランの実です。実は開いて綿毛の付いた種を出しています。

落ちたばかりの種は綿毛がきれいに開いています。

キジョランの花の跡

 

実は高いところにあるので取るのは難しいです。落ちてきた種を拾うほうが楽です。今日は25粒ほど拾いました。

 

キジョランの種

種は乾燥しないようにします。

種を取ってきたら乾燥させないためにも早めに鉢に播いておくとよいでしょう。ただし、芽の出るのは5月です。種の発芽率は大変良いと思います。

種をまいて一年目で本葉が7~8枚にはなりますので、アサギマダラの幼虫1匹は十分に育てることができます。


ガガイモの生えている所も見てきました。

葉はほとんど枯れていてアサギマダラの2齢幼虫が1匹かろうじてついていました。

ガガイモのアサギマダラをキジョランに移そうとしたら驚いたのか糸を出して逃げようとしました。

 


クヌギやコナラが紅葉していました。

 


温州みかんの両親が分かりました

2016年12月08日 | 日記

今日の花

ピンクの椿 ピンクと言う色は暖かさとやさしさを感じさせます。

 


 今朝、日本農業新聞を開くと一面に「温州ミカンの親 判明」と言う見出しが目に入りました。農研機構が昨日発表したそうです。

温州ミカンと言えば普通にみかんと呼ばれている柑橘ですが日本でみかんを知らないという人はまずいないと思います。そしてみかんを食べたことが無いという人もほとんどいないでしょう。最近バナナに負けて2位になりましたがみかんは日本で消費される果物の中で長年の間首位の座にありました。それほどポピュラーな果物ですが何処でいつどのようにして生まれたのかは全く分かっていませんでした。いろんな状況から推測して4~500年前に鹿児島県の長島で生まれたのではないかと考えられています。真実かどうかは分かりません。そのように記録は何もなく発生について何もわかっていないのですから何と何の交雑で生まれたかもわかりませんでした。所が最近は科学の進歩によって遺伝子に書かれている情報をすべて読み取ることができるようになりました。国の研究機関の農研機構がみかんの遺伝子の解析をしてついにみかんの両親を突き止めたようです。発表によると、みかんの種子親は紀州みかん(小みかん)で花粉親は九年母(クネンボ)であることが遺伝子解析で判明したそうです。これは十分納得できる答えではないでしょうか。小みかんは古くに中国から伝えられた柑橘で粒は小さいながら味と香りが良いことから日本で栽培が広がっていました。明治になる前には日本の主要柑橘でみかんと言えばこの小みかんを差していました。紀伊国屋文左衛門が嵐をついて江戸にみかんを運び大儲けをした話は有名ですがこのみかんは紀州みかん(小みかん)だったのです。古典落語に「千両みかん」と言うのがありますがこれに出てくる一粒のみかんも小みかんだったのでしょう。温州ミカンのお母さんはこんなみかんだったのです。お父さんの九年母はご存知の方は少ないと思います。現在は経済品種としては栽培していない品種です。我が家にも私が子供の頃には一本だけありましたが今はありません。九年母はインドシナの原産で沖縄・九州を経て古い時代に日本に入りました。実は大きくて味は濃厚ですが独特のにおいがあって好き嫌いの分かれるみかんです。テレピン油に似た独特のにおいです。それでも江戸時代までは柑橘として大事な栽培品種の一つでした。温州ミカンはこの癖のある2品種の間に生まれたのですが双方の良い所を受け継いで生まれた幸運児だと思います。小みかんの味の良さと剥きやすさ、九年母の実の大きさを受け継ぎ種が無く食べやすく豊産性であるなどかなりいいとこ取りの幸運児だったようです。そして熟期が早いのも世界的に見て優れています。

何はともあれ温州みかんの両親が分かったことは今後の育種の上でも有意義なことです。

 めでたいな !    ああ めでたいな !

 


今日の音楽 (らんらんさんより)

Puccini : Gianni Schicchi より
Kathleen Battle sings "O mio babbino caro" 
「私のお父さん」

 

 

O mio babbino caro    お父さまお願い
O mio babbino caro,     ああ!私のいとしいお父さま
Mi piace,     好きな人がいるのよ
È bello, bello;     とてもとても素敵なの
Vo’ andare in Porta Rossa     私 ポルタ・ロッサへ行きたいの
A comperar l’anello!      指輪を選びに
Sì, sì,    そう そうなの
Ci voglio andare!      どうしても行きたいの
E se l’amassi indarno,      だからもし その愛が叶わぬなら
Andrei sul Ponte Vecchio,      ヴェッキオ橋へ行き
Ma per buttarmi in Arno!     アルノ川に身を投げてしまうわ
Mi struggo e mi tormento!     私は思い焦がれて苦しんでいるのよ
Dio, vorrei morir!     ああ神様 いっそ死んでしまいたい!
Babbo, pietà, pietà!...      お父さまお願い かわいそうと思って!


とてもやわらかな美しい声ですね。キャスリーン・バトルの声ははリリック・コロラトゥーラというのでしょうか。らんらんさんまた教えてください。


みかん

12月の贈り物はみかんが一番

 

最も熟するのが早い 極早生みかん

 

みかんの中で最もおいしくて食べやすい早生みかん

 

 

長く貯蔵ができて味の濃厚な晩生みかん 青島みかん

 

500年くらい前に生まれた温州ミカンは現在いろいろな熟期と品種に分かれています。でも生まれたときにはたった1本の木でした。

偶然に九年母の花粉が小みかんに受粉され、できた種が運良く発芽し、誰に踏まれることもなく大きな樹に成長できて、人間に食べられて美味しいと感じられ、何百年も守られて現在の温州ミカンができました。みかんには種がありませんから人が守らなかったらきっと一代で終わっていたことでしょう。温州ミカンの歴史のことを思いながらみかんを味わってみて下さい。また一味違うかもしれません。

 


紅葉がようやく平地まで下りてきました。

2016年12月07日 | 日記

今日の花

白い椿  椿の花は1万種くらいあると言われています。白い椿だけでも1000種はあるのではないでしょうか。

 


 昨日に続き、今日もよく晴れた穏やかな一日でした。今の時期には日の出が遅く、日没も早いので朝焼けや夕日を容易に見ることができます。今朝も東の空がとてもきれいでした。

そして、山の山頂部から始まった紅葉は今ようやく平地まで下りてきてイチョウやモミジが色づいて目立つようになりました。町の中を車で走っていて黄色に輝くイチョウの木に目を奪われ思わず車を止めました。大きなイチョウは今では誰も使っていない家の庭に立っているのですが紅葉の見事さに誘われて庭に入ってみました。誰も見る人がいなくてもイチョウは黄色にモミジは赤くあでやかな色で地面に立っていました。黄色のじゅうたんもきれいでした。

 


瀬戸の朝焼け

 

四国が赤く輝いているようです。

 


紅葉 真っ盛り

 

木々は何のためにこんなあざやかな色になるのでしょうね

 


今日のアサギマダラ

もうすぐに脱皮して蛹になります。

前蛹になるための準備中です。

アサギマダラの幼虫はこのように一枚の葉を並んで食べることがよくあります。

キジョランの葉の付け根をかじって樹液の流れを止めます。

みんな蛹になりつつあります。これからの寒さに耐えられるでしょうか。


久しぶりで港の公園に行ってみました。

たくさんのヒジキが干してありました。寒くなると海藻がよく成長します。

 猫はヒジキは食べません。

 


晩秋 みかんの収穫

2016年12月06日 | 日記

今日の花

白い椿 2年前に挿し木した椿ですが、初めて花をつけました。

 


 晩生種のみかん青島温州の収穫です。いつものサポーターの方たちが収穫に来てくださいました。東京からも一人みかん好きの方がお手伝いに来られました。7名でみかんを獲ると一つの畑があっという間に終わってしまいました。

 


今日の音楽 (らんらんさんより)

 ヘンデル:歌劇「アタランタ」より 「 Care Selve ( 親愛なる森よ)」 
Kiri Janette Te Kanawa

Care selve, care, care selve, ombre beate,
vengo in traccia, vengo in traccia del mio cor,
vengo in traccia del mio cor, del mio cor!
Care, care selve, ombre beate, vengo in traccia del mio cor,
vengo in traccia del mio cor, del mio cor!
Vengo in traccia del mio cor!


みかんの収穫作業

 

畑の中でのお弁当、 いろんな楽しい話題が出ます。

さあもうひと頑張り。

小春日和と言っても良いようなとても穏やかな一日でした。

 


午前中は大きな雲が時折太陽を隠してしまいました。

 

冬にはこんな光景がよく見られます。


今日のアサギマダラ

みかんで忙しくともアサギマダラの様子は欠かさず見ています。ホウライカモメヅルに初めての蛹が付きました。

緑の葉の中にみどりの翡翠の様な蛹がぶら下がっています。鳥などに見つからぬよう。 何処にあるのか分かりますか。

こんなにうまく隠れていても小鳥の目をだますのは難しく食べられてしまうことが多いです。

 


12月はさすがに日の沈むのが早いですね。夕日を見に海岸に出たのですが数分前に日は沈んでいました。一日の終わりです。

 

みかんに魅せられてこんなところまでやって来ました。