旧河島家(武家屋敷)1800年初頭に建築された代官所役人役宅である。衝立の前に菖蒲であろう。凛とした姿で活けられている。質素倹約を旨とした上級武士の姿が目に浮かんでくるようだ。時代劇に見るような代官とぐるになって金(きんではないかねだ)をせっせと隠匿するような姿は見えぬ。それが当たり前か。
しかし、どうも武家屋敷は何処で見ても同じ様式のようだ。商家と比較して面白みが無いのが残念だ。
なだらかな坂道になっているのがお判りいただけるであろう。これが山に向って続きとどのつまりが銀鉱山である。
両脇の家並みを見ていただきたい。少しく小奇麗にしている様子が窺えると思うが、これも見るものにとっては残念なことである。当時を偲ぶ姿ではなくなっている。人が住んでいるのだから如何ともしがたいな。