街道を歩く

今まで歩いた街道、町並み、これから歩く街道、町並みを散文的に紹介

街道を歩くということ その十

2005-10-01 00:53:15 | 街道関連
それは街道があったればこそであり、文化を築くことの一役を担っていたからでもある。街道から流れ込んでくる情報が真っ先に町人たちに入ってきたからである。その情報を取捨選択し、自らのものにし、その地に浸透していったものである。
街並みに佇んでみると、建物が小さくても、それはどっしりとした構えで、豪放で、小兵の関取が見合ったときの姿を正面から見る様に似ている。そしてこれらが落ち着いた町並みを形成し、観る者に癒しを与えてくれる。これは歩いてみることによって判るものなのである。
さらに、今にもその戸口から髷を結った旦那連が出てきそうだし、商家の女将がなにかと声を掛け合いながら飛び出してくるような、丁稚小僧が大きな荷を背負って走り出してくるような、そして脇の路地から町人達ががやがやと賑やかに顔をだしてくるような気配さえ感じるのである。[続く](写真:厚狭の街並み)
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