個人顧客向けの仕組み債の販売は、即刻全面的に禁止することが必要だという主張の解説記事(やや長い)。
もっともな主張だと思います。
「筆者が四半世紀近く反対し、批判し続けてきた「仕組み債」の個人向け販売にトドメを刺す好機が訪れている。仕組み債がどれだけ「悪徳な金融商品」であるかをお伝えするとともに、銀行や証券会社などの金融機関に対して個人向け販売を即刻全面的に禁止させるべき理由を訴えたい。」
「一言で言うなら、「仕組み債の条件は金融工学的に計算されていて、顧客はリスク負担の割に小さな見かけ上の利回りを与えられて、売り手はほぼ確実に実現できる実質的な手数料を手にして組成会社と販売会社で山分けする」という構造になっている。顧客側では、この点だけ理解しておくといい。売り手は、しっかり計算して「仕組んでいる」のだ。」
「新しい金融技術や商品は典型的には、おおむね米国で生まれ、(1)開発者自身が利用する→(2)米国の大手機関投資家に販売する→(3)日本の大手機関投資家に販売する→(4)日本のB級以下の法人顧客に販売する→(5)日本の個人顧客に販売する、という流れをたどる。機関投資家には人気のない条件の社債が、仕方なしに個人向けに売られることがあるのと同じ構造だ。
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「仕組み債」を買わされそうになっている投資家は、「出がらし」あるいは「お下がり」的商品を売られているのだと思った方がいい。」
仕組み債を保有する側の会計処理は、現行基準では、デリバティブ部分を分離し時価評価するかどうかが焦点となりますが、そういう会計基準が定められていること自体で、仕組み債のリスクに対する認識が高まり、証券会社の口車に載ることも少なくなっているのでしょう。しかし、会計基準が緩い学校法人や宗教法人、地方公共団体などでは、ひっかかってしまう例がたまに報道されています。
ましてや、個人では、簡単にだまされてしまうでしょう。
野村・大和、個人向け仕組み債の販売停止(日経)(記事冒頭のみ)