東証1部上場の不動産会社アゼルが、破産手続開始を申し立てて決定されたという記事。負債総額は442億円。
上場会社の破綻で、いきなり破産手続というのは珍しいかもしれません。
破綻の直接のきっかけは、固定資産売却代金が入金しなかったことだそうです。
「アゼルは資金繰り改善を目指した固定資産売却で27日予定の27億5000万円の入金がないことが分かった。資産売却先のパラッツォ東京プラザ(東京都中野区)が東京スター銀行から資金調達できずに支払いを履行しなかったとしている。」
破産手続開始申立ての決議に関するお知らせ(PDFファイル)
午前6時開催の取締役会で決定したのだそうです。
以下破綻の背景説明から抜粋しました。
「平成16 年6 月より主力銀行より代表取締役を招聘して主力2行とのより緊密な関係を構築し、財務・営業面の支援を受けながら収益基盤の強化を目指しましたが、抜本的な改善には至りませんでした。」
「平成19 年後半より顕在化したサブプライムローン問題に端を発する金融市場の混乱は、不動産取引の停滞を惹起し、当社においても分譲マンションの販売計画に大幅な遅れが生じるなど、収益に深刻な影響をおよぼすこととなりました。」
「また、転売を目的とした収益物件の売却が予定どおり進捗せず、他のマンションディベロッパーからの請負工事代金の回収が滞るなど資金繰りの面でも急速な悪化を招く事態となりました。」
「平成20 年9 月のリーマンショック以降の世界的な信用収縮により金融機関からの資金調達はますます厳しさを増し、ファンドからの資金支援も限界に達しておりました。」
固定資産の譲渡に基づく譲渡代金債権の取立遅延に関するお知らせ(PDFファイル)
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株式会社アゼル
破産手続き開始決定受ける
負債442億円
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