国土交通省所管の財団法人「民間都市開発推進機構」が、事業が終了したにもかかわらず、国庫から多額の貸付を受けているという記事。
「民都機構は事業用地として有望な土地を取得し、10年間を限度に機構で保有し、都市開発事業を行う事業者に譲渡する事業を行い、平成6年度以降16年度までに227件の土地を取得し、20年度までに213件を譲渡した。」
「民都機構は平成12年度には289・8ヘクタールの土地を取得、保有していたが、20年度には15・0ヘクタールを保有するに過ぎなくなった。これは民都機構が16年度に土地取得業務を終え、あとは譲渡する一方になっているから。」
民都機構は、国営飛ばし機関ともいうべき組織で、バブル期に過大な不動産を抱えた民間企業から、買い戻し条件付きで不動産を買い取るという事業をやっていました。産経の記事では、埋蔵金を問題にしていますが、企業側の会計処理という観点(オフバランスにできるのか)でも、非常に悪影響を与えた組織です。
会計士協会でも、「民都へ売却した土地に係る留意事項」という報告書を出して、監査人に注意喚起していました(まだ生きている報告書なのでしょうか)。
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まだ若干残っています。10年以上たっているものもありますが、何か事情があるのでしょうか。
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