日本公認会計士協会のサイトに、国際統合報告委員会(IIRC)が2011年9月12日に公開した協議文書「統合報告に向けて - 21 世紀における価値の伝達 」 Towards Integrated Reporting – Communicating Value in the 21st Centuryの仮訳が掲載されました。
(仮訳より)
統合報告とは何か
「統合報告は、組織が事業を行う商業上、社会上及び環境上のコンテクストを反映しつつ、組織の戦略、ガバナンス、業績及び見通しに関する重要な情報をまとめ上げるものである。それにより、組織がスチュワードシップをどのように果たしているか、また、組織がどのように価値を創造・維持するかに関して、明瞭かつ簡潔に表されることとなる。統合報告書は、組織の主たる報告手段となるべきである。」
なぜ統合報告を必要とするか(一部抜粋)
「報告書は既に長文であり、ますます長くなってきている。しかし、各種報告は、互いに結びついておらず、それぞれ別々に展開されてきたので、戦略、ガバナンス、事業運営及び財務と非財務の業績の間の重要な相互関係は、明らかにされていない。また、市場、規制当局及び市民社会から広範な情報が求められるようになってきたため、このような複雑さが増す状況に対応しつつ、将来的な報告の発展を支えることのできるフレームワークが必要とされている。そのようなフレームワークは、多岐にわたり、結合されていない報告を、首尾一貫した統合された全体にまとめ上げ、現在及び将来に渡って価値を創造する組織の能力を示すものとなることが必要である。」
国際統合報告委員会(IIRC)については、こちらの解説をどうぞ。
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国際統合報告委員会(IIRC)の創設と統合報告のメインストリーム化に向けた議論の動向(KPMGあずさサステナビりティ)
「チャールズ皇太子が立ち上げた“Accounting for Sustainability”プロジェクトとグローバル・レポーティング・イニシアチブ(GRI)は、2010年8月2日にInternational Integrated Reporting Committee(IIRC:国際統合報告委員会)の創設を発表しました。IIRCは、企業の財務報告に環境的側面、社会的側面、ガバナンスに関する報告を統合し、明確性・正確性・一貫性のある様式に基づいて情報を開示するための国際報告フレームワークを創出することを目的としています。」
こちらは今回公表されたディスカッション・ペーパーの解説です。
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2011.09.22 「国際統合報告委員会(IIRC)が、統合報告に関するディスカッション・ペーパーを公表」(トーマツ)
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