会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

旧GWG:買収巡る脱税容疑で家宅捜索 東京地検

旧GWG:買収巡る脱税容疑で家宅捜索 東京地検

旧グッドウィル・グループによる人材派遣会社クリスタル買収を巡る脱税事件で、脱税容疑で逮捕状が出ている公認会計士の関係先が家宅捜索を受けたという記事。

捜索を受けた先にはこの会計士が買収した住宅販売会社も含まれています。

「関係者によると、中村容疑者は06年末ごろ、千年の杜を買収した。千年の杜は07年、ロシア・ソチ冬季五輪(14年開催予定)に合わせた人工島建設計画を発表した。計画に関連し千年の杜内に事務局を置いた「ソチ冬季オリンピック協力委員会」の団長は元防衛相(68)だった。」

この会社のサイトをみると、そのときのプレスリリースがまだ掲載されています。
ロシア連邦における人工島建設に関する民間企業との合弁会社設立合意のお知らせ(PDFファイル)

「本件は中長期的な事業を目的としているため、当期の業績に対する影響は軽微となる見込み」とあり、すぐにはぼろが出ないような書き方になっています。

「ロシア連邦における人工島建設に関する民間企業との合弁会社設立合意のお知らせ」の一部訂正のお知らせ(PDFファイル)

しかも、発表の10日後には、合意文書の取り交わしが延期になったというプレスリリースを出しています。

人工島計画のサイト(同社のサイトより)

「人工島建設計画は現在基本構想段階にあり、設計及び、建設計画は現在制作中です。

現時点で総額2000億円の投資金額を想定しておりますが その金額は今後の計画策定段階で確定してまいります。基本構想につきましては現在策定中ですが、 投資回収や本件に伴う売上及び利益の計画は、別途検討中です。その為完成時まで、投資回収や売上・利益の増加が期待できない可能性もありますのでご注意ください。

 当社のロシア連邦ソチ市における人工島建設事業は現在中断をしております。」

これを読むと、現時点でも絵に描いた餅の状態のようですが、これでひっかかった投資家はいたのでしょうか。
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