英国のPwCが、ボーダフォンの監査契約を失う可能性があるという記事。Phones 4Uという携帯電話小売業者の管財人業務を行っている関係で、利益相反となるおそれがあるそうです。
PwC could be at risk of losing Vodafone as an audit client, following the collapse of mobile retailer Phones 4U
ボーダフォンがPwCに対して、監査契約の入札を行わざるを得なくなるかもしれないと通知したとのことです。
Vodafone has alerted the Big Four firm that it may be forced to tender its audit contract, according to Sky News.
PwC以外の3事務所(デロイト、EY、KPMG)にもコンタクトを取っているそうです。
The telecommunications provider has also made contact with Deloitte, EY and KPMG, warning them that it might replace PwC amid fears of litigation related to the collapse of Phones 4U, a source close to Vodafone was reported as saying.
PwCは2014年からボーダフォンの監査人を務めていますが、同じ年に、Phones 4U社が破綻しました。PwCはPhones 4U社の破産管財人でもあります。ボーダフォンが他の通信会社と共謀してPhones 4U社との契約を打ち切り、破綻を招いたとして、ボーダフォンを提訴することを、Phones 4U社が計画しているそうです。
PwC has been Vodafone’s auditor since 2014, the same year that Phones 4U entered bankruptcy.
The firm is also the administrator of the mobile retailer, which is planning to sue Vodafone for its alleged role in the downfall of the company.
Vodafone, O2 and EE have been accused of colluding to pull their contracts from Phones 4U and triggering its bankruptcy.
実際に提訴がなされた場合、どちらの会社にも関与しているということで、PwCは利益相反状態になります。
If the litigation goes ahead, this would represent a conflict of interest to the accountancy firm, due to its involvement with both companies.
日本では、ちょっとなさそうな事例ですが、日本のビッグ4も法律事務所を持っているところがあるので、まったく可能性がないわけではないでしょう。
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