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アコーディア社長の疑惑調査は”痛み分け”(東洋経済より)

アコーディア社長の疑惑調査は”痛み分け”。次の焦点は取締役人事やライバルとの統合問題

専務が記者会見を開いて、社長の「コンプライアンス違反」を告発したアコーディア・ゴルフ(東証1部上場)で、「特別コンプライアンス委員会」の調査報告書が取締役会に提出されたという記事。

「今回、特別コンプライアンス委員会の調査報告書について、都内で記者会見を行ったのは、アコーディア社外取締役の片山典之氏(同委員会委員長、弁護士)、同じく社外取締役の蟹瀬誠一氏(ジャーナリスト)と澤田勲氏(公認会計士・税理士)の3名。調査対象となったのは竹生道巨社長だけではなく、鎌田隆介副社長、秋本一郎専務、鈴木隆文取締役の社内取締役3名も含まれ、接待交際費などを不正に使っていなかったかどうかについて、同社従業員など、のべ26名にヒアリングするなどしたうえで、まとめた内容となっている。

 調査報告書の内容はA4判用紙で28枚にも及ぶ長大なものだが、結論から言えば、竹生社長と秋本専務にはコンプライアンス上不適切な問題があったと指摘。これを受けた取締役会では竹生社長を月額報酬50%減額(4月分~現任期間中)、秋本専務を同30%減額(同)するなど”痛み分け”の内容となっている。」

報告書をみてみると、社長を告発した専務にも不正な支出があり、同類だったようです。子会社を経由した不正な支出(マンション家賃の負担)、接待交際費の不正な支出、ファーストクラスの正規の航空券料金とビジネスクラスの航空券料金との差額を旅行会社においてプールして流用したことなどがこと細かに指摘されています(少しとりとめのない感じはしますが)。

特別コンプライアンス委員会の調査報告書の受領および当社の対応に関するお知らせ(PDFファイル)

(プレスリリースより)
「特別コンプライアンス委員会は、独自に選定した外部の弁護士(シティユーワ法律事務所に所属する弁護士)および大手フォレンジック・サービス会社を調査補助者として調査を実施し、当社もこれに全面的に協力してまいりましたところ、本日、当社は、特別コンプライアンス委員会より本調査報告書を受領いたしました。」

(報告書より)
「・・秋本(注:専務)は三田のマンションに関与しているほか、品川のマンション及び有栖川のマンションでも同様のコンプライアンス違反を犯しているにもかかわらず、当委員会の調査において頑なにそれらを隠そうとしているところであって、このような秋本の態度に鑑みれば、自らに関することは糊塗して竹生(注:社長)だけを非難しようとしていたのではないかと考えざるを得ない。当委員会が調査を開始した矢先に、秋本が記者会見で上記のような発言をしたことは、秋本自身のコンプライアンス違反が明るみに出ることを危惧した裏返しというほかない。」

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株式会社アコーディア・ゴルフ特別コンプライアンス委員会の調査報告書について(PDFファイル)
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