キリンホールディングス傘下のメルシャンが、水産飼料部門の不正取引問題(公表済み)で、2005年度以降の決算書を訂正したという記事。
「同問題は水産飼料部門の幹部らと取引先の養殖業者との間で飼料取引で架空の売り上げを立てるなどの“循環取引”があった。05年度以降で計65億円の関連損失が判明しており、10年度中間期までの各年度に損失計上した。8月末を目標に、社内調査の最終報告をまとめる方針。」
また、幹部4人が懲戒解雇処分となっています。
最近の傾向のとおり、社内調査と、その結果を検証する外部委員会による調査という2段構えになっています。
当社水産飼料事業部における不適切な取引に関する社内調査報告及び第三者委員会の中間報告について(PDFファイル)
「水産飼料事業部において、過年度からのサンプル品出荷の費用未計上、売上計上期の操作などの不適切な会計処理や、架空販売、架空製造、これらを組み合わせた循環取引などの不正行為が継続して行われていたことが明らかになりました。また、当該不正行為を隠蔽するため、内部統制証跡の偽装やダミー品による在庫数量偽装などが行われていたことが明らかになりました。」
過年度影響額は以下のようにまとめられています。主な実損は架空取引による支払額(7769百万円)と回収額(5197百万円)の差額(約26億円)ということになりますが、当然、利益の水増し分の修正などもあり、累計で約65億円の損失となっています。
社内調査報告書(PDFファイル)
第三者委員会 調査結果中間報告書(PDFファイル)
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