会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

200億円の申告漏れが指摘された"先進経営企業"HOYA(現代ビジネス)

200億円の申告漏れが指摘された"先進経営企業"HOYAで燻る CEOワンマン体制vs.国税、そして創業一族

HOYAが移転価格税制で2百億円の申告漏れを摘発されたことに関する解説記事。国際的な企業で移転価格が問題になること自体は珍しくありませんが、HOYAの場合は少し事情が違うようです。

「東京国税局が、光学機械メーカー大手のHOYA(本社・東京都新宿区)に対し、約200億円の申告漏れを指摘していたことが明らかになった。

 日本で生み出された「製造技術」という無形資産を、契約に基づいて海外の子会社に帰属させていたというもの。海外子会社に利益を移し替えた企業に対し、本国での課税逃れを防ぐ「移転価格税制」を適用した。」

「国税関係者がいう。

「HOYAが製造技術という無形資産を海外子会社に帰属させたのは、子会社から研究開発の委託を受けていたから、というものです。これを認めれば、グループ間の契約によって、資産はどのようにも付け替えることができるようになります。それは、いくらなんでも認められない」」

「国税OB税理士がいう。

「多国籍企業の課税逃れは、経済協力開発機構(OECD)でも、共通のテーマとなっており、今後とも厳しく対応するでしょう。鈴木CEOの居住地はシンガポールです。納税は、日本とシンガポールの双方で行っているようですが、そうしたグルーバルな発想と行動様式の方ゆえ、余計に国税は神経質になっているのかも知れません」」

移転価格税制に基づく更正通知書の受領について(HOYA)(PDFファイル)

富裕層がシンガポール、香港に脱出
彼らの狙う租税回避をどう防ぐ
(ダイヤモンドオンライン)
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