東証1部上場の藤倉コンポジットのプレスリリース。
中国子会社における不適切な会計処理により、過年度の有価証券報告書等・決算短信等の訂正を行ったというものです。
不正の内容は...
「決算訂正の主な内容は以下のとおりです。
(1) 中国子会社の従業員の給与の一部を現地従業員などの銀行口座から迂回して支払っていたことに伴い、この迂回分に掛かる個人所得税及び社会保険料が未納でした。このため、この労務費を費用計上いたしました。
(2) 安吉藤倉橡膠有限公司の設立時の工事を中心に、固定資産の取得費用や工事費用などの一部が実際には関係のない個人の銀行口座に振り込まれている可能性が高いことが判明いたしました。このため、この支出分を更生債権に振り替えた上、全額を貸倒引当金に計上するとともに、固定資産の減価償却費を訂正いたしました。
(3) 中国子会社の一部固定資産の償却開始時期を遅らせていることが判明いたしました。このため、本来の償却開始時期に見直すことで、追加の減価償却費を費用計上いたしました。」
(1)は、なぜ従業員給与を迂回して支払っていたのかがよくわかりません(従業員個人の脱税や、会社が社会保険料を免れるため?)。
(2)は、固定資産の取得原価の水増しの訂正(資金不正流用を取得原価に含めていた?)です。不正流用分は(最終的な支出先への?)債権として計上のうえ、全額引き当てとのことです。
(3)は、よくありそうな不正です。
2014 年3月期から2019年3月期までを訂正しています。
訂正の影響額は...
(数字は、左から、訂正前、訂正後、影響額、増減率です。)
純資産ベースで4%近い影響ですから、無視できないものでしょう。
(再々掲載)特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ(PDFファイル)
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