トヨタ自動車が全額出資する子会社、「大阪トヨタ自動車」(旧大阪トヨペット)が、中古車を社員らに販売したように装って販売実績を水増したとして中古車担当の元部長らが逮捕されたという記事。正確には、中古車について虚偽の登録をしたという容疑です。
以前読売新聞が疑惑として報じていた不正です。
「今年3月までの過去5年間、府内の計14店舗で、軽自動車221台、普通車17台の架空販売が行われた。関与した社員は111人に上る。販売台数のノルマを達成するために行われたという。」
メーカー系列の販売会社ですから、新車を売るのが商売の中心なのでしょうが、新車は1台につき1台分の売上しか計上できないのに対し、中古車の場合は、下取りなどで1台仕入れて、架空売上(現物は販売拠点にて展示・保管されたまま)と買い戻しを繰り返せば、何台分もの売上を計上することができます。
とはいっても、5年間で中古の軽自動車221台、登録車17台程度の売上水増しでは、売上高870億円(大阪トヨタの今年3月期)には大きな影響はなく、会社ぐるみというにはわびしい事件です。それだけノルマが厳しかったということでしょうか。
大阪トヨタの元幹部ら4人逮捕 中古車の架空販売で
こちらの記事によれば、「中には架空販売した際の販売価格より高値で買い戻したことにし、価格を釣り上げて正規の顧客に売るケースもあったという。本社に報告せず、その差額は営業店でプールしていたといい、府警は使途などを調べる」とのことです。プールしたカネの最終的な行方にもよりますが、販売と買い戻しを仮装することにより、会社の外部に利益が流出した可能性があります。
大阪トヨタ架空販売、容疑の元室長ら逮捕
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