欧州自動車大手のフィアットが、2009年第3四半期の決算が黒字だったのに、いったん間違って赤字と発表してしまったという記事。
正しい数値は、2100万ユーロの純利益(株主帰属ベース)だったそうです。
日本の9月の四半期決算もそろそろ発表の時期だと思いますが、こういうそそっかしい会社があると少し気が楽になります。ただ、フィアットの場合、赤字の発表で株価が一時的に6%も下がったそうですから、影響は甚大です。
ちなみに、1月からの累計の数値では、557百万ユーロの赤字(親会社持分)ですから、決していい数字ではありません。
Interim Report for the period ended 30 September 2009(フィアットの第3四半期報告書)(PDFファイル)
ところで、フィアットはイタリアの上場会社ですからIFRS適用会社です。したがって、連結決算の損益計算書の純利益は少数株主の持分を含んだ金額となっています。
それを、以下のように親会社持分と少数株主持分に分けて、純利益の下で開示しています。
Profit/(loss) for the period attributable to:
Owners of the parent
Non-controlling interests
(そのほか、貸借対照表が固定制配列になっているのが変な感じがしました。流動性配列も当然認められているとは思いますが・・・。)
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