会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

「キリスト再臨」に備え極秘ファンド設立? モルモン教会に制裁金6.7億円(Forbesより)

「キリスト再臨」に備え極秘ファンド設立? モルモン教会に制裁金6.7億円

モルモン教会が、米証券取引委員会(SEC)から計500万ドル(約6億7000万円)の制裁金を課せられたという記事。開示違反のようです。

「この問題は、モルモン教会員で教会の関連団体エンサインピーク・アドバイザーズの元幹部、デビッド・ニールセンが内部告発したことで明るみに出た。ニールセンによると教会側は寄付者を欺いて資金を集め、巨大なファンドを組成していたという。エンサインピークは教会傘下で投資の管理・運用を担っている非営利団体。

SECによると、エンサインピークは1997年から2019年にかけて教会の株式投資に関する情報を開示せず、同社ではなく複数のペーパーカンパニー名で書類を提出。これにより「教会のポートフォリオを見えにくくしていた」とされる。

SECは、教会側はこうした行為によって連邦法に違反したとして提訴。教会側は和解のため、モルモン教会が100万ドル、エンサインピークが400万ドルをそれぞれ支払うことに応じた。」

「ファンドの規模は2018年までに約320億ドル(約4兆3000億円)に膨らんでいたという。米紙ワシントン・ポストによると、ニールセンはこのお金について、エンサインピーク内ではイエス・キリストの再臨の際に使われると説明されていたと明かしている。」

税金の問題も指摘されているようです。

非課税資格を悪用? 米モルモン教会の13兆円「極秘ファンド」に調査のメス(Forbes)

「モルモン教会員で元エンサインピーク従業員のデビッド・ニールセンは2019年末、教会が寄付金を集めた慈善基金で1000億ドルもの資金をため込んでいると米国内国歳入庁(IRS)に告発した。この資金は20年間まったく使われていなかったという。

ニールセンは、教会は資金を慈善活動に使っていなかったとして、エンサインピークが宗教団体の一部門として享受している非課税資格を剥奪するよう求めている。」

SECのプレスリリース。

SEC Charges The Church of Jesus Christ of Latter-day Saints and Its Investment Management Company for Disclosure Failures and Misstated Filings

The Securities and Exchange Commission today announced charges against Ensign Peak Advisers Inc., a non-profit entity operated by The Church of Jesus Christ of Latter-day Saints to manage the Church’s investments, for failing to file forms that would have disclosed the Church’s equity investments, and for instead filing forms for shell companies that obscured the Church’s portfolio and misstated Ensign Peak’s control over the Church’s investment decisions. The SEC also announced charges against the Church for causing these violations. To settle the charges, Ensign Peak agreed to pay a $4 million penalty and the Church agreed to pay a $1 million penalty.

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