会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

米法人税20%に恒久化 35%から引き下げ、共和が法案(日経より)

米法人税20%に恒久化 35%から引き下げ、共和が法案

米与党・共和党が、税制改革法案を公表したという記事。

税率引き下げについて。

「企業税制は米国内への投資を促すため、大幅に税率を引き下げる。連邦法人税率は20%にし、日本やドイツ、フランスなど主要国よりも低い水準にする。財政悪化を避けるために5年程度かけて段階的に下げる案もあったが、初年度に一気に減税する。」

米国企業の海外子会社からの配当について。

「海外にある資金の米国への還流も促す。これまでは米企業の海外子会社が米国内に資金を戻す際、35%の税率(海外での納税分を除く)がかかっていた。新税制では海外にこれまでため込んだ資金にかける税率を、5~12%にとどめて海外資金を戻しやすくする。先行きは海外子会社からの資金還流の税率を原則ゼロにする計画だ。」

新たな海外課税制度。

「一方でグローバル企業には新たな海外課税制度を設ける。国際事業の比率が一定レベルを超える企業には、海外で稼いだ収益に10%を課税する。」

米国から国外への資金移動への課税について。

「租税回避地(タックスヘイブン)などへの資金移転の防止策もつくる。米国外に本社を置く企業が米国で稼いだ資金を海外に持ち出す際最大20%を課税する案が浮かんでいる。同案は制度設計次第では日本企業にも影響する可能性がある。」

さしあたり、留保利益を貯め込んでいる米国子会社を持つ日本企業の税効果会計に影響するかもしれません。

また、日本の税制も、法人税率をもっと下げよう(そしてその見合いで課税ベースを拡げよう)という動きになるのでしょう。

より詳しい解説(英語)。そのうち大手税理士法人などから解説が出るでしょう。

Details of tax reform legislation revealed(JofA)

トランプ減税綱渡り 法人税20%に恒久化法案 共和党内対立なお(日経)(記事冒頭のみ)
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