会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

米スプリントとTモバイル、統合破談を発表 新たな再編模索へ(日刊工業より)

米スプリントとTモバイル、統合破談を発表 新たな再編模索へ

ソフトバンクグループ傘下の米スプリントと、ドイツテレコム子会社の米Tモバイルが、統合協議を打ち切ったという記事。両社から正式発表がなされたそうです。

「米国でベラインゾンとAT&Tに続く業界4位と3位の経営統合交渉ということで注目されたが、条件面で折り合わなかった。」

日経によると「互いに新会社の経営権を主張」していたそうです。

もし統合がなされていたとしたら、ソフトバンクグループでどのような会計処理が行われていたかと考えると、どちらが新会社を支配するかで大きく変わっていただろうと推測されます。

ソフトバンク側が支配するという条件であれば、ソフトバンクがTモバイルを取得したという処理になり、多額ののれんや無形資産が追加計上されることになったでしょう。逆に、ドイツテレコム側が支配するということだと、スプリントはソフトバンクの連結から外れ、その際新会社への持分は時価評価され、多額の事業売却損益が計上されることになったでしょう。条件や株価の動向次第では利益になったかもしれませんが、スプリントが赤字続きだということで、不利な条件であれば、大きな損失が出たかもしれません。

米スプリント単独再建いばら道 ソフトバンク交渉中止(日経)(記事冒頭のみ)

「米携帯4位のスプリントと同3位のTモバイルUSは5日、経営統合に向けた交渉を打ち切ったと正式に発表した。親会社であるソフトバンクグループと独ドイツテレコムの経営トップが同日までに会談したが、ソフトバンク側は交渉中止の方針を撤回しなかった。」

ソフトバンク、財務体質に懸念 有利子負債巨額に(日経)(記事冒頭のみ)

「同社はすでに相次ぐ大型買収により巨額の有利子負債を抱えている。スプリントの再建が遅れれば、財務体質の改善が一層遠のくこととなる。」

ソフトバンク孫社長、米Sprintの合併交渉打ち切りの経緯を明かす(CNET)

米携帯統合、孫氏「焦る必要なくなった」 業績好調で(朝日)

その他ソフトバンク関連記事。

コラム:ソフトバンク孫社長は「ワンマン・バブルメーカー」(ロイター)
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