証券取引等監視委員会に新しい委員長が就任したという記事。
「長谷川充弘委員長は岡山県出身の63歳。名古屋地検の検事正や広島高検の検事長を歴任し、13日、佐渡賢一氏の後任として就任しました。
就任会見で、長谷川委員長は「証券市場は国際化やIT化の時代を迎え、全く新しい形の法令違反が目立っている。市場の公正や透明性を確保するため、会計や法律、金融分野などの専門家集団として、相乗効果が生まれるような環境作りを進めるとともに、工夫を重ねながら課題に取り組んでいきたい」と抱負を述べました。」
会見では、このほか、東芝粉飾事件についてもふれています。
証券取引等監視委員会の第9期の体制がスタートしました。(新委員長、委員の略歴を掲載しました。)(金融庁)
会計士の浜田氏と大和証券の引頭氏も、無事、委員に就任しています。
証券取引等監視委員会委員長からのメッセージ(金融庁)
「...マクロ経済情報の収集・分析を踏まえたフォワードルッキングな観点からの市場監視の強化、事案の多様化・複雑化・巧妙化に対応するための検査・調査手法の一層の向上、また、従来型の問題企業の摘発に加えて大規模上場会社における開示の適正性等の検証を実施していく必要があります。」
長谷川氏は、名古屋地検のときに美濃加茂市長事件に関わったようです。
美濃加茂市長事件については、市長の弁護人である郷原弁護士のブログをどうぞ。
郷原信郎が斬る
弁護側の立場から書かれているのでそういう印象を受けるのでしょうが、冤罪の感じがします。
検察と証人が“司法取引”で証言を捏造?【美濃加茂市長収賄事件】崩壊する当局の主張(2014年)(Business Journal)
「中林社長は、昨年4月2日に美濃加茂市内のファミリーレストラン「ガスト美濃加茂店」で10万円、同月25日に名古屋市内の居酒屋「山家住吉店」で20万円を藤井市長(当時は市会議員)に渡した、と証言した。いずれも、共通の知人X氏が立ち会っているが、現金授受の場面は一貫して「見ていない」と明言。検察側は、X氏がトイレなどで席を外した隙に渡したと主張するが、X氏自身は中座したことを否定し、居酒屋のトイレの場所も知らなかったなどと証言した。
他に、現金授受の目撃者はいない。現金授受を裏付ける直接証拠もない。検察側としては、中林証言だけが頼りだ。その信用性を高めようと、同社長の友人2人を裁判の証人に立てた。
うち1人のY氏は、「水源」が美濃加茂市内の中学校に、実験的に設置した浄水プラントを見に行き、その際、中林社長から「渡すもん渡したから」と言われ、「藤井さんに現金を渡したと思った」と証言。だが、この時の会話で、藤井市長の名前が出たわけではない。
もう1人のZ氏は、「藤井さんに恩を売っておきたい」と現金50万円の調達を中林社長から頼まれ、貸したと証言した。その後、「50万円はちゃんと渡した、ありがとう」と礼の電話があった、という。ただ、検察側の主張でも、この時に渡したのは20万円。中林社長はZ氏に嘘を言って金を引き出していたことになり、果たして藤井市長に金を渡した話も本当なのか、という疑問が浮かぶ。
Z氏は、Y氏の紹介で中林社長と知り合い、多額の金を何度も貸していた。昨年秋の時点では、その総計は1億2000万円にも及ぶ。中林社長は、銀行など金融機関を相手に4億円もの融資詐欺をくり返していたが、だまし取った金はZ氏への返済などに充てていた。警察は、この詐欺事件で、当初Z氏を共犯者として自宅や自動車内を家宅捜索したが、その際には4000万円もの現金が押収されている。一般人とはかけ離れた金銭感覚には、いかがわしさも漂う。」
ここまでやるのか?美濃加茂市長に逆転有罪判決(闇株新聞)(再掲)
美濃加茂市長が辞任表明 「私は潔白だ」出直し選出馬へ(朝日)
新委員のひとりである引頭氏の就任については自民党からクレームが来ていたそうです。
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