三井物と三菱商、ロシアの「サハリン2」で投資評価減2000億円超
三井物産と三菱商事が、第1四半期(4-6月)で、それぞれロシアの液化天然ガス(LNG)事業について巨額の評価減を行ったという記事。ただし、その他包括利益で処理しているので、純利益には影響していません。
まず、三井物産。
「三井物産の発表資料によると、公正価格の評価減額でその他包括損益に1366億円を計上し、今後の状況次第で公正価値は増減する可能性があるという。同社のサハリン2の投資残高は減額後に902億円となる。
重田哲也最高財務責任者(CFO)は会見で、現時点ではロシアのプーチン大統領が署名した同プロジェクトの権益をロシア企業に引き継ぐ大統領令の実施方法などの詳細が不明としつつ「中身が明らかになり次第、投資の影響は出る」とコメントした。」
「同社がきょう発表した第1四半期決算は、純利益が前年同期比44%増の2750億円と、市場予想の2273億円を上回った。」
三菱商事は...
「三菱商事もサハリン2の公正価格を623億円と算出して、第1四半期決算でその他包括損益を811億円減少させたと発表した。同社はロシア政府が設立する新会社に対して、10%を保有するサハリン2の運営会社の権利義務を移転申請する見通しだが、詳細な条件やスケジュールが不明確としている。
同社が発表した第1四半期決算は、純利益が5340億円と前年同期の1876億円の約2.8倍となり、3カ月利益として過去最高を更新した。」
決算短信・決算情報(三井物産)
三井物産の包括利益計算書(途中までですが)。
(四半期決算短信より)
いろいろ出入りがあって、結果としては、純利益よりも包括利益の方が大きくなっています。