金融庁が、公認会計士の試験制度や資格制度を見直すなかで、「現行の公認会計士に準じる新たな資格」の創設を検討するという記事。
「公認会計士制度に関する懇談会」のことを取り上げた記事ですが、「新資格」を議論するとは初耳です。
9日の日経朝刊によれば、「試験を簡素化し、民間企業の会計専門家として必要な知識を習得しているかどうかを試し、公認会計士に準ずる新資格を与える案が浮上」しているそうです。「公認会計士に準ずる」といっても、法律上、会計士でなければできないのは監査証明業務だけであり、それ以外の公認会計士の業務は基本的にだれでもできます(税理士や弁護士など他の公的資格を持っていないとできない業務は除きます)。会計士だと独立性など職業倫理上の制約もあるので、むしろ会計士や監査法人でない方が自由に活動できます。
監査証明業務は重要な業務であり「準ずる」資格者にはやらせないとすると、あとはだれでもできる業務しか残りません。それなら、金融庁が資格を創設しなくても、民間の検定や資格でもよいはずです。(金融庁の肝いりか何かで、財務・会計に関する能力をはかるための信頼できる資格制度を作ること自体には反対ではありませんが、会計士制度と関係させるとややこしくなります。)
少し前に「金融士」という資格のことが報道されましたが、その後動きはないようです。それと関係があるのでしょうか。
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その2(公認会計士制度に関する懇談会について)
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