会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

ジャスダック、学究社に改善報告書提出を要求

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ジャスダック証券取引所が、学究社に対し、親会社が存在するのに存在しないと報告するなど重要情報の適切な開示を怠ったとして、改善報告書の提出を求めたという記事。

「筆頭株主(39.7%出資)のケイエスケイケイ(東京・新宿)の代表取締役を、河端真一取締役兼代表執行役が兼務し意思決定を支配する関係にあったにもかかわらず、同社では「出資比率50%超が親会社だと誤認」(財務部)していたという。」

同社の2007年3月期有報の大株主の状況をみると、記事にあるとおりケイエスケイケイ株式会社(河端真一氏が92%を所有)が39.73%所有していますが、そのほか河端真一氏が26.81%もっています。

ケイエスケイケイ保有分は40%未満なので、取締役会を支配しているだけでは親子関係にならない場合もありますが、おそらく河端真一氏が「緊密な関係があることにより自己の意思と同一の内容の議決権を行使すると認められる者」に該当し、その持分を合わせると、過半数を占めることになり、親子関係があるとされたのでしょう。(あるいは、自己株式が6%弱あるので、議決権の保有割合が40%以上になり、役員の兼任の事実と合わせて、支配関係を認定されたのかもしれません。)

たしかにややこしい箇所ですが、少し調べれば分かる話なので「誤認」するというのは考えられません。もし「誤認」していたとすれば、誤認をチェックする体制がなかったということで、全社的な内部統制の不備となるかもしれません。
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