三菱UFJへの業務改善命令、金融庁が顧客軽視の姿勢を問題視…実効性ある防止策急務
金融庁が三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下の銀行と証券2社に金融商品取引法に基づく業務改善命令を出したという記事。
「証券取引等監視委員会の検査で、顧客の非公開情報を無断共有することを禁じる「ファイアウォール(FW)規制」への違反行為が多数見つかった。
一例が、三菱UFJ銀行の専務執行役員(当時)が株式の売り出しに関する非公開情報を三菱UFJモルガン・スタンレー証券側に提供した事実だ。証券側は情報に基づき事前に売り出しの準備ができ、グループで利益を上げられるためとみられる。」
「...2022年6月からは上場企業に限り、金融機関のウェブサイト上で告知しておけば、顧客に説明しなくても情報共有できるようになった。ただし、顧客が拒否しないのが前提で、今回3社は拒否されていたにもかかわらず共有した点が問題となった。」
MUFG亀澤社長、金融庁の業務改善命令など受け陳謝-株主総会(ブルームバーグ)
「亀澤氏は「銀証連携ビジネスにおける各種法令に関して正しい理解に基づき順守する意識の浸透不足に加え、モニタリング部署で検知やけん制をする体制が不十分だった」と振り返った。「MUFG、銀行、証券は厳粛に受け止め、信頼回復に向け、再発防止に取り組んでいく」と述べた。」
「亀澤氏は総会で、社債の引き受け主幹事で顧客企業が「弊社グループとの取引を見あわせる動きもあり、重く受け止めている」と発言。ただ、行政処分を受け、開示が必要となる大きな業績への影響は判明していないと説明し、再発防止策をできるだけ早期に公表する意向を示した。」
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