東証2部上場のシャルレの株主が元取締役に賠償金支払いを求めていた株主代表訴訟の判決で、創業家の元社長ら2人に約1億9700万円の支払いが命じられたという記事。
「創業家側は2008年9月、MBOを目指して1株800円で同社株のTOBを宣言した。その後内部通報で、創業家側がTOB価格を低く抑えようと不適切な圧力を会社にかけていたことが発覚し、同12月にシャルレがMBOへの賛同を撤回。不成立となった。
判決は、MBOを巡る不正が露見した後、価格決定の経緯を調べる第三者委員会の費用や、株価の再算定にかかる費用などの損害が生じた、と認定した。」
内部通報で阻止されたということで、一応ガバナンスが機能したということでしょうか。
シャルレMBO訴訟:元社長ら1億9700万円支払い命令(毎日)
「判決は林元社長について「買い付け価格の決定過程で利益相反的な地位を利用して情報を操作し、不当な利益を享受しているのではとの重大な疑念を生じさせた」と指摘し、手続きが不適切だったと認定。宏子元取締役も「漫然と放置した」と述べ、「価格を引き下げるような介入はしていない」とする林元社長らの反論を退けた。
く外部に
原告側は「林元社長らの不当な介入を黙認し、助長していた」として元社外取締役3人の責任も問うたが、判決は「林元社長を監視する義務に違反はなかった」と判断。MBO不成立に伴う信用毀損は認めず、MBOについて意見を求めた弁護士費用などの賠償を命じるにとどめた。」
「MBOを巡る訴訟では、これまで株式買い付け価格の妥当性が争われる裁判が相次いだが、16日の神戸地裁判決は初めて、価格決定時の取締役の責任を認めた。MBOには株主軽視との批判もあり、「経営陣のやりたい放題は許さない」という警鐘とも言える。」
別のブログの情報によると、「内部通報」といっても、通報先は社内ではなく、取引所だったようです。社内取締役も役に立たなかったようですから、結局、しかるべき外部の監督者に通報するしかなかったのでしょうか。
最近の「企業会計」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
2000年
人気記事