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デロイトトーマツ系コンサル異常な退職引き留めで軋轢(FACTAより)

デロイトトーマツ系コンサル異常な退職引き留めで軋轢(記事冒頭のみ)

(まだ冒頭しか読んでいませんが)監査法人トーマツのネットワークファームであるデロイトトーマツコンサルティング合同会社が、「想定を超える退職者に頭を抱えている」のだそうです。

「4大監査法人の一角、デロイトトーマツ系のデロイトトーマツコンサルティング合同会社で「プロジェクトオメガ」と呼ばれる、役員や社員の退職引き留めを行うチームプロジェクトが進められている。デロイトのコンサルティング法人は現在、想定を超える退職者に頭を抱えている。コンサル業界は元々転職が多い世界であり、同法人でも役員含めて約2500人の従業員のうち毎年13%程度(約300人)が入れ替わるが、「今年はそれに250人程度上乗せして500人以上が退職する見通し」と、同法人関係者はいう。13%の退職者は毎年のことなので、中途採用によって補うが、250人分を上乗せして採用するのは楽ではない。250人のうちすでに150人が退社し、年末から来年にかけてさらに100人が辞める見通しだという。」

デロイトトーマツの反論コメント。元パートナーとの間で、訴訟騒ぎになっているそうです。

「月刊FACTA」における当グループに関する記事について(デロイトトーマツ)

「今般、DTCは、会社法および上記社内規程等の重大な違反に当たる在任中および退職後の悪質な引き抜き行為が証拠に照らして明らかとなった特定の元パートナー(以下「元パートナー」といいます。)に対して、債務不履行および不法行為に基づく損害賠償請求等訴訟を提起しております。」(DTC:デロイト トーマツ コンサルティング合同会社)

「当該記事は、元パートナーおよび元パートナーに追随して競合他社に転じた者等(総称して、以下「元パートナーら」といいます。)の主張を主な根拠として、元パートナーらの根拠のない思い込みや決めつけ、および匿名の関係者とされる人物の誤った憶測に依拠して構成されております。」

「DTCにおいて、「2019年6~8月の第1四半期だけで50億円近くは売上高が減少した」「さらに退職者が増えれば売上高の落ち方も加速していくだろう。」とありますが、DTCの2020年5月期の売上高に相当する業務収入は前年比でプラスを維持しており、また、上記のとおり、例年に比較して退職者が増加している事実も存在しません。」

憲法で保障された職業選択の自由があるのだから、基本的には、会社を辞めるのも、転職を勧誘するのも自由なはずです。どういう根拠で訴訟を起こしたのでしょう。

報道が間違っているというのなら、それに対抗するような正しい情報を出し惜しみせず、公表すべきでしょう。零細企業ではないのですから、せめて株式会社の計算書類レベルの開示は行うべきです。合同会社という会社形態を隠れ蓑にして、開示義務を免れているのは感心しません。公式情報があれば、報道機関側もそれを無視することはできないでしょう。

デロイトトーマツといえば、東芝の粉飾に関わっていた(東芝の監査人対策を指南していた)とされていますが、その点を指摘した報道に対しては反論していないようですから、本当のことなのでしょう。日経のような大手メディアの報道には反論せず、今回のような零細メディアに対しては居丈高に反論するというのも、フェアでありません。

退職者が多いということは、会社をやめても食っていけるだけの能力がある、外部から引く手あまたであるということでしょうから、人材輩出母体として、よろこばしいことなのでは。

FACTAは、3月にもデロイトを取り上げています。

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