会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

IFRS任意適用のための連結財規ほかの改正

「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等及び「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)の一部改正(案)」に対するパブリックコメントの結果等について

金融庁は、国際会計基準任意適用のための連結財務諸表規則ほかの改正を、2009年12月11日付で、公布、施行しました。

改正されたのは、連結財規、中間連結財規、四半期連結財規、財規、中間財規、四半期財規、開示府令、監査証明府令、内部統制府令などです。

改正内容は、「内閣府令等の概要」という資料で、簡単に説明がなされています。

連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令等の概要(国際会計基準の任意適用関係)(PDFファイル)

以下、この資料よりさらに要約しました。

・特定会社は、指定国際会計基準により連結財務諸表を作成することができる。

特定会社とは、以下の(1)及び(2)の条件を満たす会社である。

(1) 次の要件のすべてを満たすこと

1) 発行する株式が、金融商品取引所に上場されていること

2) 有価証券報告書において、連結財務諸表の適正性を確保するための特段の取組みに係る記載を行っていること

3) 指定国際会計基準に関する十分な知識を有する役員又は使用人を置いており、指定国際会計基準に基づいて連結財務諸表を適正に作成することができる体制を整備していること

(2) 次の要件のいずれかを満たすこと

会社、その親会社、その他の関係会社又はその他の関係会社の親会社が、

1) 外国の法令に基づき、法令の定める期間ごとに国際会計基準に従って作成した企業内容等に関する開示書類を開示していること

2)外国金融商品市場の規則に基づき、規則の定める期間ごとに国際会計基準に従って作成した企業内容等に関する開示書類を開示していること

3) 外国に資本金20 億円以上の子会社を有していること

指定国際会計基準は、国際会計基準審議会が公表した国際会計基準のうち、公正かつ適正な手続の下に作成及び公表が行われたものと認められ、公正妥当な企業会計の基準として認められることが見込まれるものを金融庁長官が定め、官報で告示する。(11日付で告示がなされています。)

・初年度の並行開示として以下を記載(いずれも監査対象外)

(1)日本基準による要約連結財務諸表(2 期分)、連結財務諸表を作成するための基本となる重要な事項の変更に関する事項(2 期分)

(2)日本基準による連結財務諸表の主要な項目と指定国際会計基準による連結財務諸表の主要な項目との差異に関する事項(2 期分)を概算額で記載しなければならない。

(翌年度以降は(2)の記載のみ)

(並行開示については、「提出書類のイメージ」(PDFファイル)という資料がわかりやすい。)

連結財規の附則も改正され、米国基準による連結財務諸表は、2016年3月31日に終了する連結会計年度までの間、認められることになりました(従来は「当分の間」)。

国際会計基準任意適用の時期は、2010年3月31日以後終了する連結会計年度からです。

IFRS任意適用を認める内閣府令を施行、金融庁

IFRS任意適用の条件、並行開示内容が本決まりへ

国際会計基準、2015年にも強制適用 金融庁、一本化を推進

日経の12日の記事の見出しでは「強制適用」となっていますが、正式に決まったのは任意適用です。
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