会計ニュース・コレクター(小石川経理研究所)

自己株式(金庫株)を巡る3つの誤解(大和総研より)

自己株式(金庫株)を巡る3つの誤解

自己株式をめぐる3つの誤解を指摘したコラム記事。

会社法などの規定を確認はしていませんが、たぶん正しい指摘です。だとすると、日経の財務記事などは誤解だらけということになるのでしょう。

3つの誤解というのは...

「新株の発行と違い、自己株式は簡単に売却できる?」

「自己株式を消却すれば、希釈化リスクが低下する?」

「自己株式を保有しておけば、機動的なM&Aなどに対応しやすい?」

会計的には、もっと単純な話です。自己株式の取得は、資本の払い戻し(キャッシュが減って純資産も減る)であり、時価で取得している限り、一株あたりの価値は変わらないはずです。自己株式の消却は、実態になんらの変動もなく、もちろん純資産も変わりません。時価株式の売却は増資と同じで、キャッシュが増えて純資産が増える取引であり、時価で売却していれば、一株あたりの価値は変わらないはずです。

もちろん、純資産にはいろいろな内訳項目があるので、それらのうちのどれをどれだけ増減させるのかという問題があり、また法律上の手続や限度額の問題もあります。試験などではそういうのを聞くのでしょうし、実務でもよく調べないといけませんが、おおざっぱに押さえる上ではそんなに重要な話ではないと思います。
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