英国のKPMGの会長が、賃金や年金カットの可能性を懸念する従業員に対して、「愚痴るな」などと発言したことを批判されて、辞任したという記事。
「会計事務所KPMGのビル・マイケル英法人会長が辞任した。」
「マイケル氏は8日行われたバーチャル形式の会合で、複数の従業員が賃金や年金カットの可能性に関して懸念の声を挙げた際、同社の金融サービスコンサルティングチームに「愚痴をやめ」、「被害者を演じないように」と発言した。これを受け、マイケル氏に対する調査が行われていた。」
業績が振るわず、従業員を前にして、トップが切れてしまったのでしょうか。
KPMG U.K. Chair Resigns Days After Slamming ‘Victim Card’ Staff(ブルームバーグ)
KPMG’s U.K. chairman has resigned days after sparking widespread anger for telling employees to stop moaning about the pandemic.
大学教授のコメント。
“It’s further evidence of a bullying culture and Bill Michael won’t be the only example of that,” said Prem Sikka, an accounting professor at Sheffield University. “They need to mend the culture and concentrate on improving audit quality rather than bullying staff.”
これは、いじめの風土の証拠だ、マイケル氏だけの問題ではない、そのような風土を改善し、スタッフをいじめるのではなく、監査品質改善に集中すべきというようなことをいっています。
新型コロナの影響で、業績が振るわないようです。
The pandemic has taken a toll on all professional services firms. KPMG said earlier this month that its partner profits would fall by 11% and it said in July, that it would cut as many as 200 jobs from its U.K. workforce.
KPMGは、パートナー利益が11%減少し、7月には200人の人員カットを行うと今月発表したそうです。
普通の会社の場合は、株主さえ味方につけていれば、めったなことでは経営者はクビになりませんが、パートナー組織の場合は、他のパートナーや職員からの人望を失うと、地位にとどまる正当性が一挙に失われ、辞任せざるを得ないのでしょう。
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