フジテック(東証プライム)の社長が会社保有の高級マンションを私的利用していたと、大株主から告発されているという記事。その後、このマンションは、社長の息子の資産管理会社に売却されたそうです。有報虚偽記載疑惑も指摘されています。
「先月から香港系ファンドの『オアシス・マネジメント』が「定時株主総会で内山社長に反対票を投じ、フジテックを守りましょう」と呼びかける特設サイトを立ち上げるなど、フジテックの内山高一社長の取締役退任キャンペーンを展開しており、話題になっている。」
「フジテックはこの港区のマンションの1室を’13年2月に取得した。426.44㎡の広さを持ち、月の賃料は約250万円、現在の市場価格は7億円以上と推計される。フジテックが取得してから半年後、内山社長の妻がこのマンションの所在地を自らの住所地として登記簿に記載。フジテックに勤務する内山社長の息子も’15年7月に自ら保有する一家の資産管理会社の法人登記簿上の自身の住所としてこのマンションの所在地を記載した。その後、’21年6月にフジテックから息子の資産管理会社にマンションが売却された。」
会社側は、社用迎賓施設及び役員社宅として運用していたと説明したそうですが...
「オアシスは、妻がフジテック社員ではないこと、そして息子も役員でもない若手社員であり、マンションから公共交通で90分もかかる千葉の支店長として働いていた時期も住所としていたことから、フジテック側の説明に合理性が乏しいと主張している。
さらに、妻と息子がマンションを私的に利用していた場合、フジテックに対して年間約3000万円と推定される超高額の賃料の支払いが必要だが、会社法で必要とされる有価証券報告書に記載がないと指摘。’21年にこのマンションがフジテックから息子の資産管理会社に売却された際に市場価格より割安で売却された疑惑もあるという。」
日産ゴーン事件では、ゴーン氏が会社に世界各地に邸宅を買わせて使っていたことが問題視されましたが、この会社も同じようなことをやっていたのでしょうか。有報虚偽記載疑惑(役員報酬開示?関連当事者注記?)や低廉譲渡疑惑も解明すべきでしょう。

(「オアシス」の資料より)