有力建材メーカーで経理社員が逃走?オリックスによる「工場差し押さえ」も発覚、経営不安高まる(無料登録で全文読めます。)
「カナフレックスコーポレーション」という産業資材メーカーで経営不安が起きているという記事。
「有力な産業資材メーカーで、社会人野球の強豪チームを持つことでも知られる「カナフレックスコーポレーション」(大阪市北区、年商66億円)の経営不安が高まっている。これまでもたびたび支払いの変調などが取り沙汰されてきたが、ここにきて複数の工場不動産に債権者の金融大手、オリックスが「仮差し押さえ」に踏み切ったことがわかった。」
公認会計士も登場します。
まず、関係先に送られた文書が引用されています。こんな文書が来たら、取引先はむしろ不安に感じそうですが...。
「今年に入ると、1月にカナフレックスから関係先に「ご報告」と題した、興味深い文書があらたに送付された。以下に引用する(ママ、一部伏せ字処理)。
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今回、警察への被害届につき、御報告致します。
昨年8~9月ごろから、お取引先への支払いの不備や、税金の未納等が発生したため、調査したところ、各種税金の納付書や仕入先、外注先からの請求書等の経理関係者による意図的な廃棄処理が確認されました。
そのため、令和4年9月7日に大阪天満警察署刑事課による2度に渡る鑑識作業が行われ、弊社金庫から重要書類の紛失や総勘定元帳までも盗難にあっていた事が判明したため、被害届を提出し、受理されました。
(受理番号 R4-XXXXXX番)
さらに令和5年1月18日には業務妨害、横領、基幹システムデーターの破損により、更なる被害届を提出し、企業犯罪として正式に刑事事件として受理されております。天満警察刑事課知能犯罪課から広聴相談番号令和5-XX番として受理番号を発行して頂きました。
(上記受理番号で天満警察署へお問い合わせいただければ確認可能です)
なお、現在は原因が判明した事により、納付書、請求書等の再発行をして頂き、各種税金及びお取引先等へのお支払も正常に戻っております。
また、関係者と思われる(現在逃走中)元社員につきましても、警察の捜査によって個人の特定及び逮捕も近いと思われます。
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「さらにこの「ご報告」にはおまけがある。下段に公認会計士と弁護士の印鑑があり、「カナフレックスコーポレーションより上記報告を受け、その経緯を確認しました」とのお墨付きが添えられている。よほど資金繰り不安説を払拭したいのだろう。」
財務書類の監査証明ではなく、単なる事実の確認なので、会計士の名前でこういうお墨付きを与えることに、何の規制もないとは思いますが、クライアントのために、こんなことまでやらされるとは。